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【あらいし・かつえ】
1943(昭和18)年北海道釧路市生まれ。船橋の民話をきく会会長、紙芝居サークル「ちゃりんこ」主宰。日本民話の会会員。船橋市在住。 |
「昔々、ある大きな庄屋さんで祝言があった…」七色の声を自在に操り、民話の世界へと誘う船橋市の荒石かつえさん(61)。小学校などで語りを実演、「民話は貴重な文化資源」と語る荒石さんに活動を聞いた。
北海道生まれの荒石さんは、夫の仕事の都合で、昭和63年に船橋市へ。「山は見えないし、植物は少ない。船橋で暮らす自信を失いかけていた」そんなとき、出合ったのが民話だった。地元の宮本公民館で行われた民話の講座に参加。「日本民話の会の人が語ってくれた漁師の話が、心にすーっと溶け込み、落ち着きを感じました。豊かな緑、水、山、潮風が目の前に浮かび、船橋の民話に引かれました」
受講生らと平成2年、船橋の民話を聞き、記録・保存していこうと、「船橋の民話をきく会」を結成した。「本当に面白いことは教科書や本には載っていない。口で伝えられていくのです。子どもたちへ伝えることが、われわれの役目」と語り、荒石さんは月に2、3回は小学校や保育園、公民館などで民話語りを行う。北海道や沖縄、フランスでも公演を行った。「子どもたちが目をキラキラさせて聞いてくれて、『また聞かせてね』と言われるときが一番うれしい」
そして地元の高齢者に民話を聞いて回り、「語り手の雰囲気を壊さないように」語られた言葉そのままを記録した会報「ふなばし・むかしむかし」(300円)も定期的に発行している。
「語り継がれる民話から、その地域の個性が見えてくる。そして人間のエネルギーが民話にはあります。そのエネルギーがわたしの活動の源です」
今秋には、千葉県環境生活部文化振興課と夷隅郡市1市5町の各教育委員会で構成された「千葉県民話の里づくり事業」の一環として行われた「いすみ『民話語り方教室』」で講師も務めた。テーマは「民話の語りは心意の伝承」。
「子どもたちにどんどん知っている民話を語り掛けて欲しい。語りの上手下手は関係ない。何か一つでも、話したいことを、子どもの目を見て話す。本を暗記しなくてもいい。自分の言葉で、呼吸で、リズムで語って欲しい」
【船橋の民話をきく会特別例会】「前田治郎助・語りの世界」18日(土)午後6時〜、船橋市女性センター(JR船橋駅徒歩15分)。荒石さんも参加。100円。問い合わせは荒石さんTEL047・424・5298