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【のむら・かずこ】恵泉女学園短期大学園芸科卒。京成バラ園の園芸研究室の勤務を経て、現在はバラ文化研究所の副理事長、千葉市花の美術館の「みどりの相談員」を務めている
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優美な姿に、かぐわしい香り。人々を魅了し続けるバラは世界中で改良が繰り返され、”バラの歴史は人間の歴史”だという。
オールドローズや現代バラの保存・研究を行う佐倉市の「バラ文化研究所」(前原克彦代表)。研究所が運営する「ローズガーデンアルバ」では、色とりどりのバラがちょうど花をつけ始めた。40歳を過ぎて、専業主婦からバラの専門家となった同会副理事長の野村和子さん(68)に、モッコウバラの香りが漂う園内のあずまやで、活動について聞いた。
専業主婦だった野村さんがバラとかかわりを持ち始めたのは、子育てがひと段落してから。
「何かを始めたいな、と思っていたとき、偶然、バラ育種の第一人者・鈴木省三先生が園芸の素地がある人を出版の助手に探している、ということで声がかかりました」
”バラの父”と呼ばれた鈴木省三氏はバラに生涯をささげた育種家。野村さんは短大の園芸科時代、東京・世田谷の「とどろきばらえん」で鈴木氏の指導を受けたことはあったが、本格的なかかわりは初めて。家族の理解を得て、40歳の時に友人を介して助手を始めた。
「ばら花図譜」の出版の手伝いがスタートだったが、その後野村さんは、鈴木氏が所長を務めた八千代市の「京成バラ園」でパートとして育種の面でも助手を務めた。
出版や研究所の仕事を通じてバラを学び、いつの間にか日本でのバラ研究のスペシャリストに。「のめりこむ性格だから」と野村さんは照れ笑いをする。
働き始めて16年たち、野村さんはオールドローズ(19世紀末期ごろまでのバラ)とバラの原種保存をする会を作りたいと、意を同じくする前原克彦さんらと1996年4月、バラの原種やオールドローズの収集、保存、育成、研究を行うNPO法人「バラ文化研究所」を立ち上げ、佐倉市下志津に研究所付属の「ローズガーデンアルバ」をオープンさせた。600坪の園内には日本の原種15種と世界から集められた約800種の原種、オールドローズ、モダンローズなどが栽培され、鈴木氏の精神が受け継がれている。バラを引き立てるように、小さくて淡色の花を植えるなどさまざまな工夫も。
「バラ園でなく、ここは庭(ガーデン)なのです。どこを切り取っても、ご家庭でのバラ栽培の参考になるように造園し、それぞれの個性に合ったバラの仕立てを心掛けています」
園内は注意を促す看板やさくがない。来園者には花に近づいて、香りをかいでもらうことが大切だというコンセプトからだ。30人のボランティアが開演期間中は毎朝掃除し、閉園後も草むしりや花がらの除去作業を行っている。
今期の開園を最後に、アルバは一旦、閉園する。そして2006年、佐倉市内の「草ぶえの丘」の一部に、佐倉市と提携してリニューアルオープンする予定だ。「全国のバラ愛好家に情報を提供できるような、”生きた博物館”にしたい」と、現代の”ミセス・ローズ”は目を輝かせた。
佐倉市下志津249(京成線ユーカリが丘駅徒歩20分)。開園は6月30日(水)までの水曜〜日曜、午前10時〜午後5時。入園料500円、70歳以上は300円。TEL043・489・3489
また、3月には野村さん著研究所監修のバラ図鑑「オールドローズ花図譜」(小学館・6825円)が発売された。