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「俳句はわたしの生きた証し」─。妻沼町大字妻沼の小林和江さん(72)は10年間に及ぶ自身の俳句を1冊の句集にまとめ出版した。現在は県や町の俳句連盟理事を務めるほか、定期的に新聞や雑誌に投句を続けるなど、小林さんはすっかり”俳句ざんまい”の毎日を送っている。
昭和6年、同町生まれの小林さん。熊谷高等女学校を卒業後、町内の男沼、妻沼、長井の各小学校で音楽の教員を37年間勤めた。俳句を始めたのは還暦を過ぎてから。当時、妻沼中央公民館の館長だった夫の良三さん(75)の勧めで、公民館の俳句講座に入会。
句集は昨年8月、俳道10年の集大成として発行した。タイトルには同町出身で女医第1号の荻野吟子にちなみ、「吟子櫻(ざくら)」と名付けた。その本の一部を紹介すると─。
春の間近になる情景を歌った
「口開けて差す目薬や春隣」
両親が亡くなった後の郷里を詠んだ
「父母逝きて里の祭りの遠くなる」
旧家の庭にある柿がたくさんなり、垂れ下がっている秋のひとこまを表現した
「名主畑地に届くまで柿熟す」など作品は全部で460句。
今なお毎朝2時間勉強
この10年間で小林さんが書きつづった俳句は大学ノート41冊に及ぶ。所々破れてぼろぼろになったノートをめくると、小林さんの苦心の作品がびっしり。「学生時代は戦争のどさくさで系統的な学習ができなかったが、今は俳句のおかげで国語力が付いてきたような気がします。勉強の毎日で痴呆防止にも効果的です」
毎朝4時には起床し、朝食までの約2時間は俳句作りに費やす。「頭がさえているこの時間帯が一番いいんですよ」とニコリ。
出来上がった本は教員時代の教え子や、女学校の同級生、教員仲間などにも配布した。余裕を持って作ったはずがいつの間にか在庫も残り約50冊となり、「多くの人に読んでもらえるのは本当に光栄」とうれしい悲鳴だ。
「わたしにとって俳句は生きた証し。日常生活で感動したことを素直に言葉に表す。17文字の日記のようなものですよ」
3歳になる孫の話になると、すっかりおばあちゃんの優しい笑顔に。「大きくなったら孫にも俳句を詠んでほしいね」と小林さん。本についての問い合わせは小林さんまで
TEL 048・588・0429
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