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「海外で日本のたこを紹介するとみんなが欲しがります」。日本のたこは芸術性と種類の豊富さから世界一だと話す高桑さん夫妻。海外のたこは形や絵柄に乏しく画一的なものが多いが、日本のたこは土地柄によって全く異なるのが特徴。江戸の四角、新潟の六角、長崎のハタなどが代表的なものだ。お正月にたこ揚げをするのも日本独特の風習で、庶民に広まったのは江戸時代になってから。外国人愛好家にも、日本のたこは一級の芸術作品として愛されているという。
夫妻がこれまでに訪れた国は、アメリカやヨーロッパをはじめ十数カ国に及ぶ。大会や作り方の指導を行うのが中心で観光地はほとんど回らないが、「新鮮で楽しい」と明子さんは話す。現地では、雅巳さんが華麗にたこを揚げ、明子さんがそのマネジャー役。「小さなたこをたくさん作って、プレゼントするのが私の仕事。みんなすごく喜んでくれるんです」と明子さん。
海外の愛好家との輪も広がり、中国ではたこが縁で知人の就職先を世話したことがあるほど。
夫妻の活躍が海外に広がったきっかけは、雅巳さんが平成9年に開設したホームページ。「日本のたこを世界に伝えよう」とすべて英語で紹介したことから、広く海外の愛好家や研究者との交流が行われるようになった。時には、海外のマスコミが取材の仲介を夫妻に依頼することがあるほど。「英語は好きだけど、実はそれほど得意じゃないんだ」と苦笑いする雅巳さん。しかし、海外から便りが届くと「とてもうれしい。やってよかった」と顔をほころばす。
雅巳さんはたこ作りの腕も一級品で、得意とするのは12羽連ねた烏凧(からすだこ)。伝統のカラス型たこに独自の意匠を凝らしたオリジナルの作品で、海外へ赴くときは常に携行し、機会があれば揚げてみせる=写
真。揚がった姿を目にした外国人は口をそろえて「こんなたこを見たのは始めて」と目の色を変えるという。国内外で幾度も表彰を受けるほど精巧な作品で、カラスが本物と間違えて何十羽も集まってくるほど。揚げるには相当の技術が必要で、「私もまだまだ」と雅巳さん。
最初は30年前、大手電気メーカーの技術系会社員だった雅巳さんが息子にたこ揚げを教えようとしたのがきっかけだった。それが高じて「日本の凧の会」に入会し、たこ作りも始めた。「結局、息子より私たちのほうが夢中になってしまいました」と雅巳さんは笑う。
「時間はあるし、趣味は世界に通じる」。体が丈夫なうちは海外で外国人に教えたいと話す雅巳さん。明子さんは雅巳さんを支えながら、日本の子供にも教えていきたいという。新年を迎え、たこ揚げのシーズン。仲むつまじい二人の活躍は天まで届きそうだ。
雅巳さんの所属する「日本の凧の会」はTEL03・3275・2704。入会費1000円、年会費3000円。雅巳さんのホームページ
http://www.asahi-net.or.jp/~et3m-tkkw/
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