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| 「ベンチとともに街の雰囲気も
伝えていけたら」と飯嶋さん |
横浜市青葉区柿の木台の飯嶋勇さん(63)は国内外のベンチの写真を撮り続けて約10年になる。今まで撮った写真は3000枚以上。定年退職後に自身のホームページを立ち上げ、これらの作品を紹介している。現在は地元のパソコン教室でボランティア活動を行うなど、定年後も忙しい時間を過ごす。
洋書輸入販売の会社に34年間勤務し、一貫して情報システムの開発を担当してきた飯嶋さん。「在職中から定年後のことは考えていたが、なかなかはっきりと答えが出ず、あっという間に時間が過ぎていきました」。定年退職を迎えたのは今から2年前になる。
まだまだ働きたい−。「今まで自分が携わってきた情報システム開発のスキルを生かし、仕事ができたら…」。定年後も仕事を探したが、なかなか希望の職種は見つからない。しばらくの間、働くのは見合わせた。「経済的には苦しいが、節約すればどうにか生活できますから」
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| ロンドン市内で撮った
初めての作品 |
飯嶋さんが本格的にベンチの写真を撮り始めたのは在職中、海外出張へ出掛けたとき。ロンドンの市街地で、たまたまベンチを見掛け「街の中にベンチがあるのもいいものだな」と思わず持っていたカメラのシャッターを押した。以後、ロンドン、パリ、ミラノなど海外のほかにも、新宿中央公園、六本木ヒルズ、皇居外苑など行った先々で写真を撮り続けている。
「ベンチというのは疲れたとき一息ついて次に備えるもの。仕事一筋で走ってきたわたしの人生もちょうど今、ベンチに腰掛けたような感じですね」
平成12年の春からは自身のホームページ「柿の木台から」(http://www.lares.dti.ne.jp/~iijima/)を開設し、撮り集めた写真を紹介している。単にベンチの写真をコレクションすることが目的ではなく、「ベンチとともにその街の雰囲気も伝えていけたら」と写真には飯嶋さんの短詩や説明付き。現在も毎月2回ペースで更新している。
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| ロンドン英国図書館のベンチ |
ホームページを見た全国の人たちから送られてくるメールも多く、会社で働いていたときよりも人間関係が広がったとか。
「自分が楽しみながら撮った写真が多くの人に喜ばれる。うれしいですね」
昨年4月から青葉区役所別館に開設された「あおばぱそこん横丁」(中谷英世代表)を週に2,3回訪れ、ボランティアで講師を務めるなど、地域の活動にも積極的に参加。また「シニア情報生活アドバイザー」の資格も取得し、今後も新たな資格にチャレンジを続ける。
時間を見つけては妻の哲子さんと2人でドライブに出掛ける。写真が趣味の勇さんと、絵画が趣味の哲子さん。「つましい生活を心掛けて、定年後の自由な時間を満喫して過ごしたいですね」
2人の子供は独立し、現在は妻と義母と3人暮らし。結婚を機に横浜へ移り住み、「生まれは山梨だけど今じゃ横浜が第2の故郷だね」と飯嶋さんは笑顔で話す。
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