| 晩秋の富山県五箇山地方を訪ねる |
陸の孤島と称された富山県南西部五箇山地方は、世界有数の豪雪地帯。傾斜の大きなかやぶき屋根を持つ伝統家屋・合掌造りが受け継がれ、1995(平成7)年に世界遺産に。堅豆腐や山菜、そばなど、自給自足で営んできた人々の食文化が今もこの地に生き続けていた。
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重石をのせ豆腐を固める喜平商店の岩崎喜平さん(56)。「通常の3分の1に濃縮し、栄養も多い」 |
朝もやのかかる町並みを眺めていると、目の前でススキ、ホオズキが秋風に揺れる。相倉集落には20棟の合掌造り家屋が現存し、古いものでは400年前に建造されたものも。集落入口にはこの土地の暮らしぶりを詠んだ秋篠宮殿下の歌碑があり、(財)世界遺産相倉合掌造り集落保存財団理事長の池端滋さん(64)は「四季のおもしろさや豊かさがある。山の人は定年がなく、生き生きしている」とこの土地の魅力を語る。趣味で植えた草花など、住人の日常が観光客の目や心を和ませているのだという。
「民宿なかや」で五箇山の秋の味覚に舌鼓。朱塗りのお膳(ぜん)に載せられた堅豆腐を、ゼンマイ、スス竹など山菜の煮しめでいただく。喜平商店の五箇山豆腐は刺し身でもおいしく、厚揚げや湯豆腐など食べ方はいろいろだ。コイのあらいはコリコリとした食感、いろりで塩焼きにしたイワナはホクホクで格別。「炭火で焼くと身がしまっておいしいんです。柔らかさを味わって」と女将の中谷由美子さん(48)。食欲をそそる香りが部屋中に広がり、燗(かん)をした少し辛口の地酒「三笑楽」がおもしろいほどに進む。
「すべて原料から作っています。手仕事の現場を見てほしい」と語るのは日の出屋製菓産業(株)の川合声一社長。同社はあられ・かきもちの老舗で、原料となる国産もち米や伏流水に加え、"産地見学"にもこだわりを見せる。
ベテラン職人の案内で、ミックスおかきや白エビせんべいなど、焼きや乾燥の工程を見学。できたての米菓から熱気やしょうゆの香りが漂ってきて、ついついおなかが鳴ってしまう。工場の隣では商品の販売も。試食や手焼き体験もでき、子どもからお年寄りまで楽しめると評判だ。
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山菜がふんだんに使われた夕食。親鷲聖人をしのぶ報恩講料理(ホンコサマ)でも |
昨年6月には川合社長らを中心に南砺ヨスマ倶楽部(同社内TEL0763・52・3011)を発足。要望に応じて無料で見学コースを紹介するなど、観光案内の役割も果たしている。「富山の自然やそこで働く人々のありのままの姿を見るのがおもしろい」と川合社長。地元の人おすすめの隠れたスポットを旅してみてはいかが。
【問い合わせ】五箇山観光協会(TEL)0763・66・2468
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東京で富山の味に舌鼓 |
18日(土)・19日(日)、松坂屋銀座店(地下鉄銀座駅徒歩1分)で、富山うまいもん祭りが開催。さといも汁や氷見うどん、たら汁など、富山の名物や地酒が味わえる。
【問い合わせ】いきいき富山館(TEL)03・3231・5032 |