九イ分から車で40分。昔から平渓で伝えられている、気球のようなちょうちんを天空に放って願掛けをする「天燈」。中秋(旧暦8月15日)に村人が天燈を上げる行事で、まるで天空版の精霊流しだ。
平渓には「台湾のナイアガラ」と呼ばれる滝があり、観光客でにぎわっている。
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| 熱気球のように浮上した天燈 |
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| 平渓の広場で天燈に点火すると、
ふわっと浮上する |
その近くの広場に観光客ばかり数百人が集まり、それぞれが1・5m大の紙製バルーン(料金200元・700円程度)にマジックペンで願い事を書き込み、熱気球と同じように下部に取り付けた油紙に火を付けると、バルーン内の空気が熱せられてフワッと上昇していく。10〜15mまで浮上すると上昇気流に乗ってどんどん上がっていき、はるか山の上方に達する。そして海の方へゆっくりと流れていく。油紙の燃焼時間は10分ほど。火が消えても熱気がバルーン内に残り、漂流しながらゆっくり降下していく。
日本では消防法の関係でとても認可されないだろうが、平渓の山上でややくぼんだ盆地のような地形は天燈を上げるのに安定した場所のようだ。台湾政府も認可しているこの行事は、古来、支障なく伝えられてきた。はるか上空の天燈を見送るように見上げていると何か神々しい気持ちになってくる。夕闇の中を一つ、二つ、三つと浮上する天燈が上空に舞い上がった時、まさに幽玄の世界となるだろう。
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