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新聞公正取引協議会(公取協)会長に昨年十一月就任した内山斉氏は一月十四日、東京・内幸町のプレスセンターで業界紙記者団と会見し、「無代紙は紙面
を作る記者に対する冒涜行為だ」と厳しく批判、一方で「地域貢献に徹すれば、新聞はまだまだ伸びる余地がある」と明るい見通
しを述べた。
会見要旨は次の通り。
Q・当面存置の再販について。
A・日本固有の文化を守り、向上させるという観点から、断固守るべき制度。これは各社共通 の認識だ。
Q・販売正常化が進まない原因は何か。
A・新聞販売業界は関東大震災以降、乱戦乱売の歴史。戦時中の新聞統合の時期を除けば、昭和二十七年に用紙の統制が撤廃されて販売が自由になるとともに、また乱戦乱売が復活した。そういう長い歴史があるだけに、急にブレーキをかけてもなかなか難しい。これが現実だろう。しかし、当時に比べれば今はずいぶん正常化されたと思う。
Q・無代紙について公取委は値引き、業界は景品と解釈にズレがある。
A・各社で話し合えば公取委が談合というので、こちらから各社にああしろこうしろと言えない。これには問題が二つある。一つは、公取委が勝手に解釈して、景品から「値引きだ。ご自由に」とやったことが関西の乱売に拍車をかけた。これは各社の販売責任者と店が話し合って、どうすれば経営にプラスになるか考えるべきことだ。もう一つは、タダほど読者を悪くするものはないということ。お金をかけて作る言論報道商品をタダでバラ撒くことは、紙面
を作る記者に対する冒涜行為だ。これは新聞社の経営体質を確実に弱らせる。過去の歴史がそれを証明している。新聞販売に携わる人々は新聞販売の歴史を勉強してほしい。
Q・公取委のいう弾力的運用の進捗状況はどうか。
A・各社増ページやカラー化して、尚且つ十年値上げしていないことは実質的な値下げ努力だ。他にも各社それぞれに工夫して弾力的な運用を続けている。
Q・休刊日問題をどうするか。
A・読者サービスを考えると休刊日はないほうがいい。一昨年2回減らした。僕は半減しようと言ったが、一社だけ減らすのは難しい。また、遠隔地で配達できない店は、翌日二日分まとめて配達して読者の不信を買う場合もある。ただ、将来もし値上げするようなことがあれば、店への還元と合わせて思い切って削減せざるを得ないだろう。
Q・ここまでの中で最優先の課題はどれか。
A・関西の正常化を重点項目として取り組まざるを得ない。今まで各社の販売所長が中心になって動いてきたが、ようやく二年前から朝日、毎日、産経、読売、日経の大阪代表社長、神戸、京都の社長さんに集まってもらって、お互いの共存共栄のためにまっとうな商売にしようと話し合うようになった。
Q・正常化を進めながら部数を増やすのは難しいのではないか。
A・地域貢献型は地域の人たちの信頼を得られる。販売面で努力すれば、まだまだ新聞が伸びる余地がある。販売店は配るだけという認識の所長さんがまだ全国的には3分の1いる。「紙は社かセールスが持ってらっしゃいよ。買いますよ。配りますよ」と。そもそもこっちのほうが、正常化以前の問題だ。朝刊配達後、カーテン閉めて、人がいるのかいないのか、玄関と入口だけで中が見えない店。こんにちわと言っても、ウンでもないスンでもない。ジロッと見られる。だから僕は、お客さんが見えたら先ず「いらっしゃいませ」と言いなさい、お帰りのときは「ありがとうございました」と言いなさい、と言っている。
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