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  法律 平成22年6月号  
離婚時の財産分与  府中市/53歳女性

 わたしは結婚して27年です。子どもも大学を卒業したので、離婚したいと思っています。夫婦の財産は、結婚後取得した住宅ローンが残っているマンションと、わずかな預貯金、会社に勤めている夫が将来の退職時に受け取る退職金くらいですが、この場合の財産分与はどのようになるのでしょうか。


 離婚に伴う財産分与は、一般的には清算的財産分与といって、夫婦が婚姻中に協力して形成・維持した共同財産を清算・分配することです。

 あなたの場合、分与対象となる財産は、住宅ローンのついたマンションと預貯金、それに夫が取得するであろう退職金、夫の年金ということになります。

 マンションについては、基本的には売却し住宅ローンの返済、諸経費を差し引いて残金があればそれを折半して取得します。もし残金がなくローンが残った場合は、その残金を半額ずつ負担することになります。ただしこの場合には、債権者である金融機関の承諾が必要です。マンションを売却しない場合は、マンションを取得する者から相手方の取得金額を金銭で支払うこともできますが、いろいろな方法がありますので夫婦間で協議し、財産全体について総合的に分配するのが良いでしょう。もし夫婦間で協議ができないときは、家庭裁判所に調停の申し立てをするのが良いと思います。

 次に退職金ですが、退職金は給料の後払い的な性格が強いので、将来受け取ることになるものも夫婦が婚姻中に協力して形成した財産となりますので、清算の対象となることは問題がありません。

 問題はその清算の方法です。将来のことなので不確定要素もありますが、一般的には特別なことがない限り退職金は取得できるので、離婚時点で支給される金額を算定して、それに一定額を加算する方法や、あるいは将来退職金が支給されたときに支払う方法などが考えられます。退職金は全額ではなく、婚姻期間に相応する部分に限られます。

 預貯金についても分与の対象になることには問題ありません。しかしお互いに婚姻前から所有していたものや、婚姻中であっても相続や贈与などによって相手方と関係なく取得したものは対象となりません。この場合、婚姻前から所有していたことなどを明らかにする必要があります。年金は厚生年金の最大2分の1まで請求できますが、具体的な金額は社会保険庁に相談するのが良いでしょう。

弁護士 山下英幸
TEL:03-3508-0581

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