医療  
前立腺肥大について
【問】会社の友人との会話の中で、最近よく前立腺肥大とか前立腺がんが話題になります。友人のひとりは前立腺肥大という病気は年とともに、誰でもかかる病だと言っていますが、私も少々尿の出と勢いが弱いように感じます。
 別に痛むといった症状はないのですが、できたら食事などに気を付けて前立腺肥大などにかからないようにしたいと思います。(多摩市 男性63歳)
【答】排尿困難(尿が出づらい症状)が生じる病気には、前立腺肥大や前立腺がん、ぼうこう腫瘍(しゅよう)をはじめとする下部尿路(ぼうこうから尿道まで)の閉塞(へいそく)や神経因性のぼうこう異常(ぼうこうを収縮させる神経の異常・糖尿病、脊髄損傷、脳血管障害、外傷など)があります。
 念のため専門医(泌尿器科)を受診され前立腺肥大の有無を調べ、ほかの病気が隠れていないことを確認する必要があります。
 日常生活、特に食生活や食事内容と前立腺肥大の関連についてもさまざまな検討がなされていますが、結論は得られていません。しかし、東洋人が欧米人に比べて頻度が少ないことから、人種差のみならず、食生活の違い、すなわち欧米型の食生活(脂質やたんぱく質の過剰摂取、ビタミン類の不足)が前立腺肥大の要因のひとつと考えられています。
 従って脂肪・糖質・塩分・刺激物・アルコールなどは控えめに緑黄色野菜を豊富に取るバランスの良い食事を心掛けると良いでしょう。一方、前立腺がんは、近年わが国で急速に増加しており、やはり欧米型食生活(脂肪の過剰摂取)が密接にかかわっているといわれています。(東京慈恵会医科大学糖尿病・代謝・内分泌内科 蔵田英明)