医療  
シミの治療法は?
【問】シミがどうしても気になります。最近、皮膚科で「液体窒素凍結療法」をしてみましょうと言われました。レーザーなど高価な治療法はよく聞くのに、健康保険が使え、とても安価なこの治療法があまり知られていないようで不思議です。(葛飾区 女性64歳)
【答】一言で「シミ」といっても実は「脂漏性角化症」、「老人性色素斑」、「肝斑」、「悪性の皮膚腫瘍(しゅよう)」など多くの種類があります。液体窒素凍結療法は脂漏性角化症(いわゆる老人性イボ)に最も効果があります。この場合は治療後にかさぶたになり、その後は比較的きれいに治ります
 しかし、ほかの種類のシミに対して液体窒素凍結療法を行うと逆に色素沈着を起こしたり、傷あとが残るケースもあります。
一方、レーザー治療は老人性色素斑に効果があります。老人性色素斑はシミの中でも発症頻度が高いため、レーザー治療が多く行われているのです。
老人性色素斑に対するレーザー治療は、美容的見地から治療を行うので保険適用はなく、費用は高くなってしまいます。そのため、多くの皮膚科医はレーザーを積極的に勧めはせず、基本的には希望で治療を行っています。
 皮膚科医はシミからさまざまな皮膚疾患を考え、診断します。そして、それぞれに合った最も効果的と思われる治療を行っています。
例えば、悪性の皮膚腫瘍と診断すれば手術、化学療法などを行い、脂漏性角化症と診断すれば、まず液体窒素凍結療法を行うと思います。
液体窒素凍結療法は有効性の高い治療であり、皮膚科医は必要に応じて積極的に液体窒素凍結療法を勧め、施行しています。(東京慈恵会医科大学皮膚科学講座 永森克志)