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上総鶴舞駅の名物は、駅舎だけではない。構内を囲むように、染井吉野、ボタンザクラ、枝垂れザクラが咲きそろい、春にはホームがピンク色に染まる。百選選定を記念してこのサクラを寄付したのは、駅から徒歩約十分に住む御園生進さん(七五)=元中学校長。誰よりも駅を愛し、発展を願う地元の名士だ。
「昭和初期は手動の信号があってね。ポールの上に紅白ののぼりが下がり、上り列車が近づくときは赤を、下り列車が近づくときは白をひもでおろして、乗客や運転手に知らせていた」と当時を振り返る。また、御園生さんの両親は運送業を営んでおり、列車を使って炭や薪、米などを列車で運んでいた。自身も通
学で利用するなど、小湊鉄道との縁が深い。「当時は鉄道がなければ、生活は出来なかった。長年お世話になったお礼を込めて」と、サクラ三十本を寄付した。「元々ここ鶴舞町はサクラの名所としても有名。ホームや構内で花見ができたら楽しいでしょう? 人が集まって、ますます駅が活気づくよ」と笑顔を見せる。また、ホーム脇にある発電所跡からは養老渓谷と同じ鉱泉が出ているそうだ。
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