ぶらり単線・出会いの旅
小湊鉄道/右といすみ鉄道/左
昼間の車内は乗降が少ない
山の懐を切り開き、コトコト揺れながら列車が到着したのは、小湊鉄道の終着、上総中野駅。ログハウス風の駅舎で、構内には菜の花が咲き誇っている。踏み切りに描かれた大多喜城とサザエさんの絵が愛らしい。
上総中野駅は沿線で唯一、大多喜町に位置している。昭和63年4月に無人化され、1日に発着する列車は上下線合わせて10本。しかし大原方面へと抜けるいすみ鉄道の始発駅でもあり、接続も良いため、五井駅から大原駅を約2時間で房総横断ができる。乗降は学生と主婦を中心に1日26人前後。列車の発着以外は静かな、山あいの小さな駅だ。
ログハウス風の駅舎
旗は遠目からも目立つ
駅を一歩出ると竹を模した巨大公衆トイレが目に飛び込む。なぜ竹なのか、それは大多喜は関東屈指のタケノコの産地だから。あくが少なく、歯応えも良いタケノコは町の特産品で、タケノコ狩りはひとり1400円前後で今月下旬ごろまで楽しめる。
国道465号沿いの中野商店街を100メートルほど歩くと、「おおたき れんげの里のアイスクリーム」ののぼりを発見した。大多喜のレンゲ畑で育った牛の牛乳を使用し、道の駅「たけゆらの里 おおたき」で製造されているアイスで、1個262円(120ml)。濃厚だが、後味はさっぱりだ。「観光客が記念によく買っていかれますよ」と中野商店街で唯一このアイスを販売する「武内商店」の店主・武内功さんは教えてくれた。アイスをほおばりながら、新緑を楽しむのもいい。