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銚子駅を出発し、約2分で仲ノ町駅に到着する。左のドアがゆっくり開くと、風に乗ってプーンとしょうゆの香りが。銚子は野田とともにしょうゆの街として有名だ。
水色屋根の木造駅舎。6畳ほどの待合室にある鉄製の改札口と手書きの料金表がどこか懐かしさを感じさせる。構内には鉄道車庫と工場があり、さながら“電車の休憩所”という感じだ。
待合室にはなぜか5、6個の空のダンボールが置かれている。待合室に隣接している銚子電気鉄道(株)の本社を訪ね、鉄道部次長の向後(こうご)功作さんに聞いた。「仲ノ町駅構内で製造されているぬれ煎餅(せんべい)を出荷するためのものです」
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| 直径2.7メートル、深さ3メートルもあるもろみタンク |
ぬれ煎餅とはしょうゆをよく染み込ませ、まるでしけたような軟らかさが特徴の煎餅。しょうゆの街・銚子ならではの特産品で、銚子電鉄が販売している「銚電の手焼きぬれ煎餅」(1枚820円)はうるち米を使用し、一枚一枚じっくりと焼き上げたもの。風味の良さが全国的に人気で、約2億4千万円もの売り上げを誇るヒット商品だ。「電子レンジで20秒ほど温めると、焼きたての香ばしさが楽しめますよ。もし、しょうゆが染みすぎている場合は、一度冷蔵した後、短冊状に細く切り、マヨネーズにつけて食べるのもお薦めです」と向後さん。細かく砕いてご飯にかけて茶漬けにしたり、かき揚げてんぷらにしたりと食べ方はさまざま。社員のアイデアだそうだ。
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| 仲ノ町駅で作られる群れ煎餅は、もちろんヤマサのしょうゆ |
駅の近くにはヤマサ醤油(株)の本社がある。創業1645。紀州から移ってきた濱口儀兵衛によって開かれ、江戸時代から約360年も続く老舗のしょうゆ製造会社だ。約7万坪の敷地内に工場があり、家庭用・業務用の本醸造「ヤマサしょうゆ」や「昆布つゆ」「おろしぽん酢」などの各種食品を製造している。
線路沿いを歩いて約7分。ヤマサしょうゆの工場見学へ。まずは約20分の映画で、しょうゆの歴史や工程を学ぶ。
黒潮と親潮がぶつかる銚子は、夏涼しく冬暖かい気候と、湿度の高さが特徴。しょうゆ醸造には欠かせないこうじ菌など微生物の働きにはもってこいの環境だ。そして利根川や江戸川の水運に恵まれ、栄えた歴史があるという。
鑑賞後は、原料サイロやこうじ室、ずらりと並んだもろみタンク、しょうゆ詰め、ラベル張りの工程が見学できる。しょうゆの歴史と日本文化の奥深さを学んだ後は受付へ。江戸時代のしょうゆ造りをイラストにした非売品のオリジナルしょうゆのプレゼントがうれしい。
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【ヤマサしょうゆ工場見学】受付は午前9時〜11時、午後1時〜3時。所要時間は映画上映と工場見学で約50分(工場休業日は映画上映のみ)。事前の予約必要。TEL047・22・9809
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