選者 小島千架子
特選三句
花万朶社の朝を暗くする
  板橋区  屋代義男
〈評〉毎朝の散歩コースの神社で、今朝は特に暗いなぁと、作者は見渡して気付いたのだ。のし掛かる万朶の桜を。
・リハビリの母の一歩や桃の花
  世田谷区 相川マサ子
〈評〉試歩の一歩、高齢の母上を支えて外に出られるようになった喜びが、下五の桃の花に象徴されている。
・一筆の飛行機雲に花辛夷
  練馬区  小森 勝
〈評〉視点が一方向で、あっち見こっち見、をしていない点がよく、簡潔で美しい。コブシの花とその上の空が見える。
入選五句
・校庭をひと回りして卒業す 東久留米市 根本澄子
・笑ひあふ石の羅漢に花吹雪 品川区   増子かおる
・露坐仏の耳朶豊か百千鳥 小金井市  岩崎正子
・夕刊を配る少年春の雪 北区    小黒愛子
・春愁も遠く床屋の大鏡 西東京市  今井秀夫
[選者から]俳壇へご投句の皆さまへ。たくさんのご投句うれしく拝見しています。選外になられても、あきらめず頑張ってください。
 投稿は毎月25日までに、はがきに俳句2句、住所・氏名・年齢・職業・TELを明記し、選者の小島千架子氏(〒167-0034 杉並区桃井1の20の12)までお送りください。はがきの表面には必ず赤字で「定年」と明記を。(編集部)