選者 小島千架子
特選三句
・明日から旅よと妻はおでん煮る
  練馬区 金子文衛
〈評〉旅へと心弾ませている妻と、おでんで2,3日か、とぶぜんとしている夫のあうんの呼吸は年経た良さです。
・鴨泳ぐ昔の川に戻りけり
  八王子市 中村 澄
〈評〉少年のころ泳いだ川が消え失せた失望感を、長い間持っていた作者。カモを見付けた時の素直な喜びが伝わります。
・民宿の軒灯すかに唐辛子
  東久留米市 根本澄子
〈評〉軒の唐辛子は魔よけのおまじないとか。軒の暗さを明るくしている唐辛子、作者の旅の楽しさまで見えるようです。
入選五句
・長き夜や点りしままの手術室 東久留米市 藤川玄人
・熱きお茶買って初冬の駅を出づ 世田谷区 相川マサ子
・初孫に妻をとられて夜の長し 東村山市  中島清治
・廃業の軒に子ねこのひなたぼこ 新宿区  原 順子
・祭笛腰に休ませ焚火の輪 足立区 山田正太郎
[選者から]俳壇へご投句の皆さまへ。たくさんのご投句うれしく拝見しています。選外になられても、あきらめず頑張ってください。
 投稿は毎月25日までに、はがきに俳句2句、住所・氏名・年齢・職業・TELを明記し、選者の小島千架子氏(〒167-0034 杉並区桃井1の20の12)までお送りください。はがきの表面には必ず赤字で「定年」と明記を。