朝日の本  
「世界遺産 吉野・高野・熊野をゆく霊場と参詣の道」小山靖憲著
 和歌山県・奈良県・三重県にまたがる「紀伊山地の霊場と参詣道」は7月、世界文化遺産に登録された。
 冷厳な修験の山、吉野・大峯。高地に開かれた密教の原点、高野山。霊験あらたかな神仏の鎮まる、熊野三山。写真と地図をふんだんに使い、3つの霊場の歴史を振り返る。今に残る石畳、道しるべ、王子跡をくまなくたどりながら、霊場を結ぶ古道に刻まれた、日本が誇る自然と祈りの景観を解き明かす。
(1050円税込み)
「その印鑑、押してはいけない!金融被害の現場を歩く」北健一著

 知らないうちに預金が引き出され、巨額の借金の保証人にされる。書面に印鑑さえあれば、押したのが本人か別人かは関係ない。被害者は失意のうちに自己破産や自殺、家族離散へと追い込まれるケースが急増している。
 簡単に印影を偽造できる時代に、「人間」よりも「印鑑」を信用する金融・司法界の古い体質が、諸悪の根源である、と著者は指摘。本書は「印鑑偏重」が生み出す、深刻な金融被害の実態を追ったノンフィクションだ。(1365円税込み)

「母に歌う子守唄わたしの介護日誌」落合恵子著

 作家・落合恵子が、母親の介護の日々を通じて出会った喜びや悲しみ、迷いをつづった一冊。ヘルパーとの付き合い、介護保険の利用法、痴呆との向き合い方、介護と経済など、実体験に基づいたアドバイスが満載。介護で疲れている人にささげる、心温まるエッセー。諏訪中央病院の医師・鎌田實氏推薦。
(1365円税込み)