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  ものしりミニ講座 平成26年12月上旬号  
「武家茶」の再構築目指す  武将茶人・古田織部

黒織部百合文茶碗桃山時代 17世紀初期 東京・梅澤記念館蔵
 桃山時代の武将茶人・古田織部(1544〜1615)。師の千利休が天下人秀吉の権力を背景に「天下一茶の湯宗匠」として権威を持ったように、織部は利休の切腹後、秀吉、家康の後ろ盾で「天下一茶の湯名人」と称されるようになりました。

 天下一宗匠ともなれば、各大名から依頼される茶道具の鑑定やあっせんがあり、茶会を利用した天下人と大名間の情報のやりとりも重要な仕事でした。これは利休が行ったことと重なります。

 ただし、肝心な茶の湯の世界では違っていました。四民平等を目指した利休の「わび茶の世界」とは異なり、織部は室町時代からの歴史がある「武家茶の世界」の再構築を目指します。織部自身が戦国武将の一人であり、秀吉が強くそのことを求めたためでした。

 徳川氏の時代になると、織部の指導で、将軍が各大名邸を訪れる御成(おな)りの際に数寄屋(茶室)から入ってセレモニーを行う、新しい決まりを始めました。織部は、その決まり事を各大名に教える立場でもありました。

 しかし、“サラリーマン茶人”というわけでなく、利休同様、茶の湯が第一の人物です。秀吉の勘気に触れた利休が切腹となった折には危険を顧みず、細川三斎とただ二人、淀の船着き場まで利休を見送った気骨の人物でもありました。

 茶の湯を介して、大坂方の武将とも頻繁に交わり、夏の陣後、大坂方に内通した嫌疑、徳川氏に対する反逆罪で切腹を命じられました。権力を固めた徳川氏にとっては、茶の湯という異なる権威を持って自由に振る舞う織部は、危険人物となっていったのです。

 織部が茶の湯の世界に残した業績はいくつもあります。茶の湯空間に演出性を持たせ、「カブキ者」が横行する華やかな時代性を取り込み、茶室を開放的にし、そこで使われる茶道具を新たに開発。伊賀、備前、唐津や織部焼に代表される「ひょうげた」器を開発し、会席料理の品数を増やし、向付を作って、日本文化史上最も光り輝いた慶長時代をリードしていったのです。私たちの身の回りには織部発の道具が満ちあふれていますよ。

《奥田元宋・小由女美術館長 村上勇》

◆没後400年 古田織部展◆
 30日(火)〜1月19日(月)、松屋銀座(地下鉄銀座駅直結)8階イベントスクエアで、「没後400年 古田織部展」が開催。1月1日(木・祝)は休み。織部ゆかりの茶道具約150点を展示し、織部の人物像に迫る。

 一般当日1000円。松屋銀座 Tel.03・3567・1211

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