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  お茶の間けいざい 平成21年2月上旬号  
売買方式変更で黒字も   不況、投資クラブは・・・

皆で楽しく投資銘柄を検討(イメージ)
 
 アメリカ、ヨーロッパ、日本などの先進国から中国、インドなどの新興国まで2008年は世界的に株価が暴落した。そういう環境下でシニアが投資の勉強をする場として人気の投資クラブはどんな“決算”だったのか?

 株価が上昇を続けた05年以降、日本でも投資クラブが相次いで誕生した。投資クラブの教育・育成をサポートするNPOイカスの常任理事、望月純夫さんは、「投資クラブの口座数は約400といわれています」と話すが、そのうち実際に活動しているクラブがどれくらいなのかはっきりしないという。

 「本場の米国では約3万といわれる投資クラブの数が3分の1に激減した」(NPOエイプロシスの荻野敏行さん)といわれ、日本でも解散や休眠状態に陥ったクラブが多く出ていると予想される。

 そうした中、08年の運用成績がプラスだったのが「楽々投資クラブ」。イカスが指導する9つの投資クラブで唯一の黒字となった。同クラブは、サラリーマンをリタイアしたOB3人、現役会社員1人、自営業2人、元証券マン1人の7人で運用しており、男5人女2人の平均年齢は60歳代。前年比20%や30%の赤字は普通という投資クラブが多い中で、どうやって黒字にしたのか。

 同クラブの会長を務める奥平大生さん(67)は2年前まで大手フィルムメーカーのサラリーマン。現役の時に投資経験はなかったが、リタイア後に友人が参加する楽々投資クラブを勧められ、「これまでとまったく違う世界という興味もあり、勉強がてら入ってみよう」と出資金30万円で加入した。


奥平大生さん
 同クラブの成績は昨年1月からマイナス6・4%と振るわなかった。5月こそプラス15・1%と持ち直したが、サブプライム問題の影響が出た8月、9月と連続して赤字に沈んだ。そこで、行ったのが売買ルールの変更。これまでは購入した株価から10%上がれば売却(利食い売り)し、逆に10%下がっても売却(損切り)という10%ルールを適用してきた。しかし、世界中の株価が暴落するような非常事態なので、利食い売りラインを15%に上げ、損切りは10%以下に下がっても2、3カ月売らずに様子を見ることに改めた。

 同時に、銘柄を検討する際、米国の著名投資家、W・バフェット氏が行っている評価法であるPER(株価収益率)、PBR(株価純資産倍率)、ROE(株主資本利益率)、利回りの4項目に加え、海外比率の低い企業、25日移動平均線を下回る株、信用倍率の低い株の3項目を合わせた7項目を基準にした。各項目を○と×で評価した結果、総合的に○となった銘柄を購入し、×の銘柄は見送った。

 すると、10月から運用成績はプラスに浮上、1月〜11月を通算するとプラス0・5%の黒字となり、12月もプラスの見通しだ。  投資経験の浅い奥平さんは、会長として激動の1年を黒字で乗り切った。「例会後の懇親会も楽しい。60歳代にもなると新しく友だちをつくるのは難しいですが、エイッと飛び込んでいくと仲間がいるものですね」と定年後の意外な展開を楽しんでいる。

 「収益に力点を置いたクラブは今回の金融危機で活動停止や閉会する傾向がある」と望月さんは言う。“楽しむ”は“欲”に勝る?

投資クラブについての問い合わせ
NPOイカス:TEL03-3374-6696、NPOエイプロシス:TEL03-3667-8183

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