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返済特例を利用 バリアフリーに
世の中には、シニアの生活にとって役立つ制度やサービスなのに、意外と知られていないことがある。その1つが自宅のバリアフリー工事などを対象にした住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)の融資制度。また、在宅看護の家族が一時的に休息できる在宅看護サービスも、知っているだけで気持ちが違ってくるのでは─。
高齢者になると特に気を付けなくてはいけないのが自宅の中で転ぶこと。骨折などが原因で、そのまま寝込むことにもなりかねない。
そこで、自宅の廊下の幅を広げることや段差の解消、手すりの設置などでバリアフリーにしようと思っても、先立つものは工事費用。「安心して住める住まいにしたいが、資金的な余裕がない」と我慢する人もいるのでは。
そんな満60歳以上の人のために融資するのが住宅金融支援機構の高齢者向け返済特例制度。
この制度には、バリアフリー工事や耐震改修工事を対象に同機構が1000万円まで融資し、返済は毎月の利息分だけなので負担は低く抑えられるという特徴がある。例えば、同制度で1000万円を年3.5%の金利で借りた場合、月々2万9166円、年間約35万円の支払いでよい。元金が減らないというデメリットはあるが、元金は借り入れた人全員が死亡した時に、相続人があらかじめ担保提供された建物・土地の処分で一括して返済する。
担保となる住宅は、一戸建てのほか、連続建て、重ね建て、共同建て(マンションなど)も対象となる。
同制度は2001年度から始まったが、07年度までに累計161件が融資を受けている。
詳しい問い合わせ
ナビダイヤル:0570-0860-35 |
家族に代わって長時間在宅看護
末期がんなどの終末期ケアや長期在宅療養のために全国約6000カ所に設置されている訪問看護ステーション。そこでは、介護保険の適用により自宅で介護が受けられる。
しかし、こうした公的サービスによる介護は訪問頻度や滞在期間が制限され、どうしても注射や床擦れ処置などの鈍医療処置が中心となる。このため患者のケアの大半は家族が行うことになり、介護疲れで家族までもが倒れてしまうことも珍しいことではない。
そこで求められるのが家族に代わって、看護師などの専門家が長時間のケアを行う在宅療法のサービス。
こうした在宅看護のニーズに応えようと2001年から365日24時間対応の在宅看護サービスを始めたのがスーパーナース(新宿区、西川久仁子社長)だ。
「在宅療法では患者を含めた家族全員をケアすることが求められています」と、同社在宅営業部長の棚川司さん。「自宅で医療の専門家から長時間のケアが受けられるため、患者や家族の不安や疲弊を軽くして在宅療養が実現できます」
同社に登録する看護師1万5000人以上が1回4時間以上の長時間滞在型サービスを行う。
問い合わせ
スーパーナース:0120-600-752 |
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