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「ワイン仲間を広めたい」と永野寿子さん(ゼネラル・アドバイザーを務めるワインバー「J.H.V」で) |
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一般向け資格 ワインエキスパート
最近、一般向けの資格であるワインエキスパートがシニアから注目されている。受験者数はここ10年間で約2倍の1800人に増加。「これまで一生懸命ためたお金を上手に使って楽しい第2の人生を過ごしたい」というシニアにとってワインを介した仲間作りという目的もあるようだ。
自由ヶ丘ワインスクール(世田谷区奥沢、TEL03・3724・4146)を運営する永野寿子さん(59)は、「当ワインスクールで勉強するシニアの方が増えています」と話す。同校は開校13年目の今年、卒業生が延べ1万人を突破、ソムリエ資格認定試験の合格率が全国平均の2倍以上を誇っている。
将来のソムリエを目指す若手の生徒に交じってシニアが意欲的なのは、「ワインを通じて仲間づくりにもなる」(永野さん)ことが動機付けになっているようだ。
ワイン資格取得のための勉強ではブドウの種類や産地のことだけでなく、フランスやイタリアの歴史など多くのことを学べる。それに加えて、ワインを通じてたくさんの友人ができるメリットがあるという。「共通の話題があると人と人の横のパイプが太くなるけれど、特にワインには男女別や年齢差、仕事などに関係なく仲良くなれるところがあります」と永野さん。定年を迎えた団塊世代に対し、資格取得を目標にしたワインの勉強を勧める。永野さん自身、服飾関係の仕事から結婚を機にワインとかかわるようになり、当時から付き合い始めた仲間たちとは生涯の友人関係にあるという。「ワインを通して交友の輪が広がり、また食材や食器、美術、歴史などに興味が広がりました。ワインという飲み物がわたしの人生を大きく変えてくれました」とにこやかに話す。
今までのケースでは、「60歳を過ぎてアルファベットの読み方から勉強を始め80歳でワインエキスパートの資格を取得した人もいる」(永野さん)という。
ワインの資格はソムリエ(飲食サービス業で働くプロ向け)、アドバイザー(酒類製造や販売などで働くプロ向け)、それに20歳以上が受験条件の一般向け資格、エキスパートの3種類。いずれも日本ソムリエ協会認定のソムリエ呼称資格だ。
一方で、「ワインは好きだけど産地やブドウの種類が多くて何を飲んだらいいか分からない」という人も多い。永野さんに自分に適したワインの見つけ方を聞いてみると、「自分好みの軸になる1本をまず見つけること」という。例えば好きなのは甘口か辛口か、から始めてみる。辛口を飲んでみて、「もう少し甘みがほしい」と感じたら、次にワインを購入する際、少し甘口を選ぶようにして進んでいく。価格は1本500円のワインでも1万円でも、どこから始めてもOKという。 |
自由ヶ丘ワインスクール
お問い合せ:TEL03-3724-4146 |
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