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  ものしりミニ講座 令和7年7月下旬号  
家康が活字で刻んだ“天下泰平”  活版印刷事始め

駿河版銅活字 凸版印刷株式会社 印刷博物館蔵
 徳川家康が晩年、駿府城に隠居してから作った「駿河版銅活字」が、小石川の印刷博物館にあります。朝鮮伝来の活字製法を研究して、実際に製作したのは家康の抱え儒学者だった林羅山(1583〜1657)です。家康は膨大な数の活字を用いて、何種類もの漢文の書物を刷らせました。

 当時は長く下克上の時代が続き、強い家臣が弱い主人を淘汰(とうた)することもしばしば。それを書物によって、家臣は主人に忠義を尽くすという儒教的な倫理観に改めたかったのでしょう。

 ただし、これは日本初の活版印刷ではありません。家康が隠居する15年ほど前、九州のキリシタン大名たちがヨーロッパに派遣した天正少年使節団が、活版印刷機を持ち帰っています。これを使って「ドチリナ・キリシタン」という平易な教本が刷られ、キリスト教布教に用いられました。後に和文の本もできましたが、持ち帰ったのはアルファベットの活字だったので、当初は日本語をローマ字表記にしてありました。

 「いろは」47文字に対して、「ABC」は26文字。大文字小文字の別はあるにしても、読み書きの素養がなかった庶民には、むしろローマ字の方が習得は楽だったかもしれません。この教本の登場もあって、キリスト教は急速に広まりました。

 家康は一時キリシタンを容認しましたが、後に禁教に転じました。彼が儒教の書物を作った陰(背景)に「ドチリナ・キリシタン」があったのは疑いありません。合戦に勝ち残って天下を統一したのは秀吉で、家康は秩序によって長く天下を治めた人。そのための道具立てのひとつが活版印刷だったといえます。

《歴史小説家・植松三十里》

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