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  今月の旅情報 平成23年6月上旬号  
写真家・植田正治が愛した古里  山陰/鳥取

「少女四態」(1939年) (C)Shoji Ueda Office
秘空や砂丘…、人をオブジェのように配置

「妻のいる砂丘風景Ⅲ」(1950年)
(C)Shoji Ueda Office
 2013年で生誕100年。砂丘を舞台に数多くの傑作写真を生み出した植田正治(1913〜2000)は生涯、アマチュア精神を貫いた写真家だ。独特な構図、白と黒の明暗—。生まれ故郷の山陰にとどまり、「写真する」喜びを追求した植田のモダニズムあふれる作品は海外でも人気が高い。そんな植田作品に欠かせない鳥取の原風景は、今も昔も多くの写真愛好家を魅了している。カメラを片手に“懐かしくて新しい”山陰の景色を探しに行こう。

 偉大な“アマ”写真家
 生地・境港市を拠点に70年近く写真活動を続けた植田は「田舎のアマチュア」を自称し、その旺盛な実験精神でユニークな作品を残している。特に山陰の空や地平線、砂丘を背景にして、被写体をオブジェのように配置した前衛的な演出写真は、写真誕生の地・フランスでも日本語表記そのままに「Ueda−cho(植田調)」と称されるほど。戦後、一世を風靡(ふうび)した土門拳にも認められ、リアリズムを信奉した土門とは異なる姿勢を保ち、独自のスタイルを築いた。

 晩年は広告写真やファッション写真にも通じた植田。CDジャケット写真の撮影を機に親交を深めた歌手・福山雅治など“異業種”とのつながりも深く、常に新鮮な感覚を取り込んでいたという。


三男の植田亨さんと父・植田正治が愛用していたカメラの数々=境港市の植田正治の生家で
思い出語る三男
 洋ランや熱帯魚、陶芸…。「多趣味で気持ちが若い人。雑誌や絵、他人の写真を見るのも好きで、素人の作品でも自分の“肥やし”にしていた。見たら必ずいい所を褒めるんです」。境港市でカメラ店を営む三男の植田亨さん(66)は話す。同地はドラマ「ゲゲゲの女房」でもおなじみ。全長約800メートルの水木しげるロードの終着、水木しげる記念館のすぐ裏手には今も植田正治の生家が残る。

 十分な太陽光と、障害物のない真っ白な舞台装置…。自宅近くの浜辺や、車で2時間ほどの鳥取砂丘は植田行きつけの“自然のスタジオ”だった。「父は人物をオブジェと位置付けていた。入院中、自分自身でさえ被写体にして遊んでいた」と言うだけに、亨さんも幼少時、「パパとトッチン」(1949年)など植田作品のモデルに。「出掛ける時は家族のレクリエーションなので子どもとしては楽しい思い出でした」

 生前、運転手として父の撮影に同行したという亨さん。「手持ちのカメラで1日にフィルム1〜2本だけ。じっくり構えず、イメージに合えばさっと撮り、次へ行く」。被写体に対して淡々としていながらも、そのまなざしは柔らかかったようだ。「温和な性格で、嫌なもの、厳しい写真は撮らなかったですね」

 亨さんによれば、亡くなる前日、植田は近所に散髪に行っている。「アトリエに戻り、『昔の境港の街並みはこうだった』と手描きの地図を残しています」

【鳥取観光全般の問い合わせ】
(社)鳥取県観光連盟 TEL.0857・39・2111
植田正治写真美術館
 山陰の名峰・国立公園大山の麓。穏やかな田園風景の中にたたずむ「植田正治写真美術館」(伯耆町)は、1995(平成7)年開館の美術館だ。植田の代表作「少女四態」(1939年)をモチーフに、建築家の高松伸が設計。植田の生涯の作品1万2000点に加え、「逆さ大山」を映し出す人工池や世界最大規模のカメラレンズが飾られる映像展示室など、「写真を楽しむ」ための仕掛けがいっぱいだ。

 「かわいい」「絵画的」…。特に女性ファンが多いという植田の作品について、同館事務局長の森道彦さん(48)は解説する。「昭和の原風景や家族への温かさを写した優しい作品が多い。また、正面光で平面的に撮影された砂丘の作品は、無駄を省いた“引き算の写真”ともいわれています」

 山陰の自然の中で子どもたちを写した「童暦」で70年代に入って再評価を集めた植田。「山陰は古代ロマン」という立場から、出雲の風景をテーマにした作品も数多く発表している。

 一般800円。火曜日休館(12月〜2月末は冬季休館)。TEL.0859・39・8000

太田憲治さん
★砂丘に魅せられ移住★
 鳥取砂丘のそばでペンション経営の傍ら、砂丘を撮り続ける太田憲治さん(69)もアマチュア精神の持ち主だ。会社勤めの25歳の時、たまたま見た「雪の鳥取砂丘」に魅了され、45歳の時に大阪から移住。現在では「砂丘フォトグラファー」として写真集を出すほか、県広報誌などにも自作を多数提供している。

 「起伏、変化に富んだ砂丘では美しい風紋や砂柱、砂れんが見られます。ハマヒルガオ(初夏)やラッキョウの花(10月下旬頃)など四季の花もおすすめ。まだ見たことのない砂丘の表情、風の形に出合えると思い、引かれています」。ペンションに宿泊すれば、太田さんと一緒に砂丘の撮影ポイントを回ることも。

 「写真喫茶レディースペンションすまいる」(鳥取市福部町)TEL.0857・75・2752

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