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  埼玉版 平成24年7月号  
オペラ見て元気に  「NPO法人オペラ彩」理事長・和田タカ子さん

月1、2回はソロで演奏会を行っている和田さん。老人ホームからも依頼があるという
和光市で普及活動
 「観劇料が高い」「内容がよく分からない」—と“敷居”が高いと見られがちなオペラ。それだけに「地域で音楽家や聴衆を掘り起こしていくのが大切」と28年前に“NPO法人オペラ彩”を立ち上げた和田タカ子さん(65)。毎年、和光市でオペラの定期公演を開催している。同時に「オペラを見て元気になってほしい」と4年前から毎月1回開いているのが「オペラ勧進」。気軽に音楽の話と歌を楽しむ会で、オペラ普及の場となっている。

 オペラ勧進で和田さんが話すテーマはこれまでの人生と関わりのあることが多い。たとえば、6月の「わたしと斎藤茂吉」は子どものころ茂吉の歌に触れた経験をもとに話した。

 和田さんの話と歌、そして参加者にも日本の歌を歌ってもらって約1時間。参加費は1000円(コーヒー付き)。「地域のみなさんにオペラの楽しさを知ってもらいたい」と始めたオペラ勧進。「本当に小さな活動なんですが、ちらしを見てオペラ勧進に参加し、オペラって敷居が高くないんだなぁ、と感じ定期公演を見に来て下さることもあります」と和田さん。オペラ彩への支援者も増えてきているという。

 ちなみに、勧進とは人に仏道を勧めて功徳を積ませることの意味。また、歌舞伎の「勧進帳」でもおなじみだが寺院を建立、修繕する場合などで信者などから費用を奉納してもらうことも意味する。

 30年近くもの間、ほぼ毎年1回オペラの定期公演を開催してきた和田さん。総合芸術のオペラは、出演者の美麗な衣装や歌に合わせた器楽合奏など大掛かり。

 「オペラ公演にはお金がかかります」と話す言葉に実感がこもる。オペラ彩の1公演2日間の定期公演では約2000万円の費用がかかる。

 「チケット収入だけでとてもすべての費用は賄えません」と和田さん。理事長で総合プロデューサーの和田さんが「個人的に赤字を穴埋めしながら公演を続けています」という。

 和田さんは山形県新庄市生まれ。「小学校の6年間は音楽の先生がいなかった」というような状態で、決して音楽に恵まれた環境ではなかった。

新人音楽家掘り起こし
 和田さんは、子どものころから音楽が大好きで音大を目指しピアノを勉強していたという。だが、16歳の時に父が急逝したことで音大進学を断念、高校卒業後上京し出版社に就職。

 しかし、音楽への思いは断ちがたく、出版社を4年で退社。映画評論家の双葉十三郎氏夫人に師事して6年間個人レッスンを受けた。

 「厳しい先生でしたが、ピアノや声楽などをそれぞれスペシャリストの先生に教わりました」と話す。プロの演奏家を目指し学んだことで、その後の声楽家(ソプラノ)としての道が開けた。


定期公演の「アドリアーナ・ルクヴルール」
 声楽家としてのスタートが遅れた和田さんだったが30歳の時から本格的にステージ活動を開始。声楽の道にのめり込んでいったという。代表作には「フィガロの結婚」のスザンナなどのモーツァルト作品や「カルメン」のミカエラなどがあり、ライフワークとしてオペラ「智恵子抄」に取り組んだ。

 しかし、「地域で音楽家を掘り起こし、観客(聴衆)を育てることをやっていかないと、オペラという総合芸術は成り立たなくなる」という思いが徐々に募っていき、38歳の年に所属していた埼玉オペラ協会を退会して仲間7人と朝霞オペラ振興会(現オペラ彩)を立ち上げた。ここから和田さんはオペラを演じる側から主催する側へと活動の軸足を変えていくことになった。

 以来、ほぼ毎年1回オペラ公演を開催しており、2007年「トゥーランドット」(プッチーニ作曲)、08年「ナブッコ」(ベルディ作曲)、そして昨年「ゼッキンゲンのトランペット吹き」(ネッスラー作曲)を上演。高い評価を得ている。また、昨年「ゼッキンゲンのトランペット吹き」は日独交流150周年事業としてドイツ・ルイット市などでの公演も行った。

 「これまで無名のアーティストがオペラ彩の舞台に出場した後、人気が出てブレークしたことも多い」と和田さん。今ではトップレベルのアーティストが「オペラ彩の公演だから」と出演してくれるようになったという。

 「観客の皆さんと感動を共有できる作品を作って、その作品を見た人が活力を得られるようないい作品を作りたい。それが私の願いです」と話す和田さん。

 次回29回目のオペラ彩の定期公演は、12月15日(土)、16日(日)午後2時、和光市市民文化センター サンアゼリア大ホール(東武東上線和光市駅徒歩15分)でオペラ「マリア・ストゥアルダ」(ドニゼッティ作曲)を上演する。

 エリザベス女王即位60周年とロンドンオリンピックで関心が集まるイギリスが舞台。スコットランド女王メアリー・ステュアートとイングランド女王エリザベス1世の物語だ。

 そして、その次は節目となる30回目の公演。すでに和田さんの頭の中にはいろんな構想が浮かんでいるはずだ。

オペラ勧進 「芸術家の妻たち」
 20日(金)午後3時半〜4時半、クロシェット ドゥ ボワ(東武東上線和光市駅徒歩3分)で。

 オペラ彩理事長で総合プロデューサー、和田タカ子氏による「和田タカ子…歌と芸術よもやま話」の第49回。料金1000円(コーヒー付き)。

 問い合わせはオペラ彩 TEL.048・201・3121、http://opera-sai.jp/

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