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  埼玉版 平成25年6月号  
ユニークな指導で合唱団を再生  響友会合唱団音楽監督・笹﨑榮一さん

笹﨑さんは響友会合唱団のほかに戸田響や戸田市の女声コーラスグループ、コール・ローレライなどを指導している
 団員数が激減し存続が危うくなったが、団員みんなが楽しめるように工夫したことで見事再生した合唱団がある。その名は戸田市の混声合唱団「響友会(きょうゆうかい)合唱団」。再生の立役者は指揮者で音楽監督の笹﨑榮一さん(48)だ。笹﨑さんは、近世のころイタリアで行われていた発声法ベルカントを採用するなど、ユニークな指導を行っている。7月14日(日)には、戸田交響楽団の管弦楽で「演奏会2013 響友会合唱団」を彩の国さいたま芸術劇場で開く。

「みんなが楽しめる歌を」
 響友会の団員は現在約50人(このうち男性14人)。平均年齢は50歳を超えている。最年少は27歳から最高齢は78歳までと幅広い。団員たちは戸田市を中心にさいたま市、蕨市、川口市、朝霞市などに住む市民だ。

 響友会は戸田文化会館でベートーベンの交響曲第9番〈喜びの歌〉を歌うために集まった人々によって結成された合唱団が前身。しかし、その合唱団は年を経るごとに団員数が減少していき、ついに7人〜8人程度になってしまった。

 「これでは合唱することすらできない」という最悪の状況にあった合唱団を1998年に指導することになったのが、指揮者で戸田響音楽監督の笹﨑さんだった。当時34歳の笹崎さんは新たに団員を募集する一方、名称を「響友会合唱団」と名付けて立て直しに着手する。

 募集に応じて集まったメンバーに笹﨑さんは最初から難易度の高い曲を押しつけるようなことはせず、どんなレベルの人にも分かりやすい指導を心掛けた。「合唱団には歌のうまい人ばかりが集まってくるわけではありません。しかし、合唱が好きで入ってくるのですから、時間をかければ一緒に歌えるレベルになるんです」と話す。

持ち歌にAKB48も
 市民参加型の合唱団がうまくいかなくなる大きな原因は“派閥”ができること。その派閥は「団員たちに技術上の格差が生じることでできる」と笹崎さん。初心者でも向上心を持って練習に参加させることで派閥ができるのを防いでいるという。そこに合唱団再生の秘密がありそうだ。


笹﨑榮一さん

 笹﨑さんが指導する上で大事にしているのが「ボトムアップのフォロー」だ。そのためのツールとなっているのが、音取りCDの存在。たとえ楽譜が読めなくても、音取りCDを何度でも聴くことで自分が担当するパートの音を耳から自然に覚えることができる。

 また、「演奏会を数多く行う」ということも、笹﨑さんの考え。響友会は、定期演奏会として、1年半に1回大きなコンサートを行うほか、年に4回戸田文化会館ロビーでのサロンコンサートなどに出演。昨年、演奏会を行った回数は8回を数える。

 歌う機会が多いと、それだけ覚えなければいけない曲数も増えてくる。選曲などを担当する音楽委員長の稲垣朋子さんはこう話す。「(笹﨑さんは)すごく丁寧に教えてくれますが、振り返ってみると1年間でこんなにたくさん歌ったのかと驚くほどです。そういう意味で厳しい面もあります(笑)」

 レパートリーがクラシック中心に映画音楽やポップス、ジャズ、歌謡曲まで、と幅広いのも特徴の1つ。「団員の音楽の好みはさまざま。みんなが楽しめるようにAKB48まで歌います」と笹﨑さん。

 響友会を指導するようになって15年になる笹崎さんは指揮や編作曲が専門で声楽は専門ではない。そのため響友会を任せられた時、「どう指導したらいいか」と考えて行き着いたのがイタリアの「ベルカント理論」による発声練習だった。

 笹﨑さんによると、この「ベルカント」という発声法は、声帯の使い方を意識すること。低音から高音にチェストボイス、ミドルボイス、ヘッドボイスと声区を分け、各声区の声の出し方を身につけるという。

 「日本の合唱団ではパワーに頼るドイツの発声法がほとんどなんです」と笹﨑さん。このため合唱団でベルカント発声法を採用するところは少ないが、もともとプロ歌手を養成するためのメソッド。「正しい発声法を行えば声は良くなります」と笹﨑さん。

 7月に開催される演奏会で響友会は兄弟関係にある戸田響の演奏でモーツァルトから歌謡曲までを歌う。本番に向け笹﨑さんの指導にも熱が入る。

 響友会は合唱団員を募集中。詳しくはホームページhttp://www.todakyo.com/kyoyukai/

演奏会2013 響友会合唱団
 7月14日(日)午後2時、彩の国さいたま芸術劇場音楽ホール(JR与野本町西口徒歩7分)で。

 曲目は、モーツァルト:ミサ曲ハ長調K・259「オルガン・ソロ・ミサ」、チルコット:故郷—日本の歌による5つの合唱曲—砂山/村祭/おぼろ月夜/故郷/紅葉、フォーレ:ラシーヌ雅歌、古今東西“夏”メドレー(響友会オリジナル版)ほか。指揮:笹﨑榮一、管弦楽:戸田交響楽団アンサンブルTODA−Y。

 入場料1500円(全席自由)ほか。  問い合わせは TEL.048・421・6016

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