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  埼玉版 平成25年8月号  
語り継がれた民話を描く  狭山市在住の童絵作家・池原昭治さん

最近、夫人が作った茶わんに絵付けしている池原さん。「紙と違って、茶わんに描くのは意外にむずかしいものですね」と笑う。景色は45年前と変わっても狭山市には、まだ埋もれている民話が残っているという
「童絵の世界」展開催
 狭山市在住45年の童絵(どうえ)作家、池原昭治さん(74)。「まんが日本昔ばなし」などのアニメーション製作者として活躍した後、埼玉などの民話を訪ね歩き、「童絵」という独自の画風を開いた。その池原さんが県内で語り継がれてきた民話を描いた作品展、「絵で語る埼玉の民話—池原昭治・童絵の世界—」が9月1日(日)まで県立歴史と民俗の博物館で開催中だ。

 45年前、結婚を機に東京・練馬から狭山市に移ってきた池原さん。空の青さや四季折々の雑木林の変化などが「郷里の高松(香川県)に似ているな」と感じたという。

 「狭山市に住み始めたころ、民話を採集しに出掛けることが多かったのですが当時は、道端に石仏がたくさんあって、話を聞きによく民家を訪ね歩いたものです」と話す。石仏の話を聞きに来る人は珍しかったが、多くは「よく、訪ねてくれた」と歓迎してくれた。中には、その話を知っている家に連れて行ってくれる人も。

 そうやって集めた埼玉の民話で代表的なのが「だいだらぼっち」。富士山に腰を下して琵琶湖で顔を洗ったという巨人の伝説だ。その巨人の歩幅は約20キロ〜30キロもあり、のっしのっしと武蔵野台地から秩父へと歩き、多くの山を造ったという。

 「埼玉県内には巨人の足跡伝説がたくさんあります。窪(久保=くぼ)という地名がついた場所がそうで、さいたま市南区太田窪や横瀬町芦ケ久保はその1つ」だと言う。

子どものころ思い出す
 1939年香川県高松市に生まれた池原さんは子どものころから漫画が大好きだった。母親にねだって買ってもらった漫画雑誌をむさぼるように読んでいた作品の中には手塚治虫の「ジャングル大帝」などがある。

 中学生になると、授業が終わってから1コマや4コマ漫画を必ず10枚描くことを日課にしていた。それを「漫画少年」などの月刊漫画誌に投稿。入選するともらえる「七宝石バッジ」に憧れた。当時、同誌への投稿で常連だったのが後に人気漫画家となる松本零士や石ノ森章太郎ら。彼らにひそかにライバル心を抱きながらペンを握る日々。「田舎だったのでインクやペン、紙などの漫画用画材をそろえるのも大変でした」と池原さんは懐かしそうに話す。

 高校卒業後、池原さんは地元の四国新聞社に入社し、編集部で挿絵や地図を書いていた。そんな時、映画やテレビのアニメーションを制作していた東映動画社(東映アニメーション)の人材募集に応募、上京を決断する。

 同社に入社した63年当時は、アニメーションがはやり始めたころ。24歳の池原さんは、「自分の漫画が動く世界っていいな」とアニメ作品を作ることに憧れていたという。

 東映動画では大勢いる作画スタッフの一員として「太陽の王子 ホルスの大冒険」、「長靴をはいた猫」、「空飛ぶゆうれい船」など長編アニメ映画を担当。しかし、次第に1スタッフとして絵を描くのではなく、「自分一人でアニメを作りたい」と思うようになっていった。

 その後、アニメ映画が一時期低迷していた時、同社を退社。フリーになって82年から演出、作画、美術(背景)を担当したのがテレビアニメ「まんが日本昔ばなし」だった。このころの代表作には自ら採集した民話をもとに作った「きつねがわらった」(岡山県の民話)「鬼子母神さま」(狭山市の民話)などがある。
 「まんが日本昔ばなし」を契機に日本各地の民話収集に熱心になった池原さん。埼玉はもちろん、古里がある四国にも月に1回は行っていたという。

 池原さんが取材地で移動する手段はもっぱら自転車と徒歩。自転車で出掛けてあちこち取材し、夕方になると駅周辺にある自転車置き場に自転車を預けて、電車やバスで帰宅。翌朝、自転車を預けた駅まで電車で行き、そこから再び自転車に乗って移動するというパターン。この方法でかなり遠方まで取材していたという。

 そんな池原さんが次第に「童絵」という新境地を開いていく。幼いころに遊んだふるさとの山や川。それを舞台に語られた昔話や伝説、そしてわらべ唄。そんな風景を一枚の絵に表したものが池原さんの「童絵」の世界。

 その絵を見た、ある年配者は、「子どものころこんな遊びをやっていたなと思い出し、何かほっとした気持ちになりました」という感想を作者の元に寄せている。

 これからの童絵のテーマと考えているのが四国八十八ケ所霊場めぐりだ。「子どものころはお遍路さんを見るのが怖かった」と言う池原さんだが、年齢を重ねるに従って「お遍路さんへの親しみが強まってきました」と話す。「これからも体が続く限り絵を描き続けて行きたいですね」と意欲を燃やす。


「昔話きかせてよ」(C)池原昭治
「絵で語る埼玉の民話 池原昭治・童絵の世界」
 9月1日(日)まで、埼玉県立歴史と民俗の博物館(東武野田線大宮公園駅徒歩5分)で。

 巨人「だいだらぼっち」など、埼玉県内には何世代にもわたって語り継がれてきた伝説や昔話が多い。そうしたさまざまな民話を、「日本昔ばなし」などで知られる池原昭治氏が、「童絵」という独特な画風で描いた作品展。観覧料400円。

 問い合わせ TEL.048・645・8171

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