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  埼玉版 平成27年11月号  
ギターの調べ、再び奏でる  埼玉大OB・OGの合奏団「トレド」

ギターの伴奏で客に歌ってもらうコーナーを設けるなどで、演奏会は年々盛り上がりを見せている
共に青春を過ごした仲間と結成
 かつてザ・ベンチャーズやギタリスト、ナルシソ・イエペスの映画音楽が流行したころ、大学のサークルではギタークラブの活動が盛んだった。そんな時期に青春時代を送った埼玉大学ギタークラブOB・OGが5年前にギター合奏団「トレド」を結成。「ギターの合奏や独奏などを聴いていただき、音楽で心和むひと時を過ごしてもらいたい」という思いで60歳〜70歳の団員26人が研さんを重ねている。その成果が22日(日)に開催される「ギターの調べ第5回発表会」で披露される。

 「われわれが学生のころ若者の間でギターが流行していました。米国のバンド、ベンチャーズに影響されたエレキ系と映画『禁じられた遊び』の主題曲『愛のロマンス』などの曲に影響されたアコースティック系に分かれていましたね」と懐かしそうに話すのはトレドの副団長で指揮・編曲者の、長友三夫さん(66)だ。

 大学ギタークラブの活動は早稲田大学などで活発だったが、埼玉大学でも当時はギタークラブ部員が60人も在籍していた。同大ギタークラブは2015年で創立50周年を迎え、これまで約700人のOB・OGが卒部しており、長友さんもその一人。

 当時のギタークラブは活動が活発に行われていただけに、部員に求められる音楽性のレベルは高く、厳しい練習を強いられた。新保(しんぼ)順子さん(63)は「泣きながらギターを弾いていました」と現役のころを振り返る。

 そんなつらい日々も今となっては懐かしい想い出だ。というより、「ギターをやっていてよかった」としみじみ思うようになったという。「サラリーマンの時は自宅には寝に帰るような状態で地元に根付いていませんでした。しかし、ギターという芸があったおかげで今では、地元の皆さんから頼りにされています」と長友さんはうれしそうに話す。

 トレドでの活動の他にボランティアで地元のギター合奏団「霞(かすみ)ギタークラブ」を指導しているという長友さん。「3年前に仕事をリタイアしたんですが、かえって忙しくなりました」と笑う。

 また、新保さんは同期の原口勤さん(63)と一緒に浦和周辺の老人ホームなどで催される歌の会でギター伴奏をしているという。「老人ホームや喫茶店で歌の伴奏をしています。みなさん、すごく楽しく歌ってくれるのでうれしい。ギターをやっていて役に立ったな、と思います」とにこやかに話す。

 トレドが結成されることになったのは、5年前に開催された埼玉大学ギタークラブ創立45周年記念式典がきっかけ。この時に初代から7代までのOB・OG17人が臨時に合奏団を編成して同式典で5曲演奏した。この時の演奏がトレドの結成につながった。


OBの中で60歳を過ぎても仕事を続ける人は多い。現在、団員は26人(このうち女性5人)に増えているが、半分程度の人が仕事を続けているという。原口さん(右)もその一人。(真ん中が新保さん、左が長友さん)
得意なことを生かせ
 トレドが発足するのに伴い、「押入れから久しぶりにギターを引っ張り出しました」と話すのは原口さん。社会人になってからは仕事が忙しくギターから遠ざかっていたが、再び昔の仲間と一緒に演奏できるようになり、「トレドという帰る場所ができたという感じです」と喜ぶ。長友さんは「定年になるとお金や健康のことだけでなく、これからどう生きればいいのかと悩むことも多い。その時に芸というか自分の得意なことが生きてくるんですよ」と趣味の効用について説く。また「昔の手習いで思わぬ活動が開けました」と話す新保さん。「人はいろんな力を持っています。その力を掘り起こせば老後を楽しむことができますよ」という。

 団員の多くがギターを弾くのは何十年ぶりというブランクがあったり、加齢に伴って若いころのようには弾けないという事情もある。新保さんも「学生のころより技術は向上したと思っていますが、音符を覚えるのに時間がかかるようになりました」と話す。

 団員が、例え若い時ほど指が動かなくなっても、今のレベルに合わせて曲を手直ししてくれるのが、編曲の長友さんだ。「ギター合奏用にいろんな曲を編曲する際、みんなのレベルに合わせてアレンジしています」と長友さん。

 今年で5回目を迎えるトレドの発表会。最近ではリピーターの客も増え、来場者数は毎回100人を超えるという。発表会後のアンケートには埼玉大学ギタークラブのOB・OGと関係のない、一般の来場者から「とても楽しかった」「懐かしい曲を聴けてよかった」「来年も楽しみにしています」などの感想が書かれていて、団員の励みになっている。

 しかし、トレドのメンバーは現状で満足していない。「拙い演奏ではあっても心和むひと時を楽しんで頂けるのではないか」「もっと、多くの人たちに聴いてほしい」と意欲的で、学生のころに戻って一生懸命ギターの練習に励んでいる

「トレド」第5回発表会 Shall we dance?
  ──ギターで奏でる世界の踊り──

 22日(日)午後2時半、北とぴあ15階ペガサスホール(地下鉄王子駅直結)で。

 第1部「情熱のラテンダンス」、第2部「ギターの魅力いろいろ」、第3部「みんなの歌」、第4部「魅惑のヨーロピアンダンス」の4部で構成。曲目は、A.ボッテロ:バラのタンゴ、A.マンサネーロ:アドロ、斉藤信夫・作詞、海沼實・作曲:里の秋、J.ブラームス:ハンガリー舞曲第5番ほか。入場無料(予約不要)。

 問い合わせは合奏団トレド事務局 Tel.080・5077・4749

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