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  東京版 平成30年6月上旬号  
「生涯現役でハモりたい」  コーラスグループ「ボニージャックス」

前列左から玉田さん、西脇さん、後列左から鹿嶌さん、吉田さん。当日のステージでは、結成から今日までのエピソードを交えながら、60周年記念アルバム「昭和歌暦」の収録曲を中心に歌うと玉田さん。「過去のヒット曲のほか、オリジナルの新曲もあります。聞きに来てくださった皆さんにはあったかい気持ちを持ち帰ってほしいですね」
 ロシア民謡「一週間」、「ちいさい秋みつけた」、「手のひらを太陽に」など、今では小さな子どもからシニアまでが愛唱する国民的合唱歌を世に広めた歌の伝道師集団「ボニージャックス」。今年、結成60周年を迎え、7月に横浜で記念コンサートを開催する。リーダーの玉田元康さん(84)は、「生涯現役で気の合う仲間たちとハモっていきたいです。今のわれわれの年でステージに立つこと自体がチャレンジですが、自分たち自身が感動し、納得できる歌を届けていきたいですね」

童謡や叙情歌…結成60周年記念コンサート
 当日のコンサートでは童謡、唱歌、叙情歌などで熟練のハーモニーを披露するというボニージャックスのメンバーたち。合唱の魅力を問うと、一軒の家を建てることに例え説明してくれた。バスの玉田さんが基礎をつくり、バリトンの鹿嶌(かしま)武臣さん(84)が柱を建て、新メンバーでセカンド・テナーの吉田秀行さん(52)が壁や内装を担当、トップ・テナーの西脇久夫さん(82)が屋根をふく—。「誰もが目立とうと、4人全員が屋根に上ってしまえば成り立たない」と西脇さん。鹿嶌さんも、「コーラスとは“脇役の遊び”。メロディーというみこしを皆で支えながら担ぐ。これを楽しめないとコーラスはできません」。

 ボニージャックスの母体は、早稲田大学のグリークラブ(男声合唱)。「ダークダックスを生んだ慶應と違い、当時の早稲田のグリークラブは洗練されていませんでしたが、荒々しくても声を出すことを楽しんでいましたね」とは玉田さん。ある演奏旅行で、各パートのリーダーを務めた玉田さんらが4人でステージに立ったのがそもそもの始まりだったという。

 1958年、卒業前の記念に“早稲田の4人組”としてラジオの歌声番組に出演すると、審査員らに激賞され同年にプロデビュー。鹿嶌さんは当時をこう振り返る。

“最長老の誇りを胸に
 「番組出演からデビューまで数カ月、本当にプロとしてやっていけるのか、4人で合宿しました。よく歌声喫茶で練習しましたね」

 デビュー後は、先行していたダークダックスやデューク・エイセスとともにNHK「みんなのうた」などに出演を重ねた。そして62年に同番組で歌った「ちいさい秋みつけた」で日本レコード大賞童謡賞を受賞すると、翌63年〜65年、「一週間」「幸せなら手をたたこう」「手のひらを太陽に」で紅白歌合戦に連続出場を果たす。

 活躍は国内だけにとどまらない。69年、招待を受けソ連(当時)、83年には中国で公演し大人気を博す。「当時“東側”といわれた国々で作られた歌は全てプロパガンダを含んでいました。だから、僕らが“西側”の歌、日本の歌を紹介すると大喜び。やはり民衆は正直です」と鹿嶌さん。

「ボニーの宝物」
 81年、コンサートやレコーディングの合間に、ボニージャックスは1枚のレコードを自費制作。障害児らの詩に曲を付けて歌った「車椅子のおしゃべり」だ。「養護学校などで公演したとき彼らの詩集をいただいたのですが、傑作が多くびっくり。レコードを作りたくなったのです」と鹿嶌さん。これが好評を得ると、全国から詩を募集し、レコード会社からもリリースされた。「もちろん微々たるものですが詩を提供してくださった皆さんには作詞料が入りました」とは西脇さん。だが、これらの活動を社会貢献といわれると違和感を覚えるという。「僕らは楽譜(レパートリー)が増え、ウィンウィンの関係。これら楽譜は『ボニーの宝物』です」

 現在まで楽譜約5000枚分を歌い上げたボニージャックスだが、最前線で歌い続け疲労も蓄積。88年には西脇さんが心臓を手術、2001年には鹿嶌さんが大動脈瘤(りゅう)で入院。昨年にも口腔(こうくう)内にがんが見つかり除去した。そして11年、草創期のメンバー・大町正人を73歳で失う。だが、活動中止や解散は一度も考えたことがなかったという。新メンバーの吉田さんは、カンツォーネなど一人でライブ活動をしていたところを、西脇さんがスカウトした。「理想をいえば、われらが倒れたら代替メンバーを入れ、100年後も『ボニージャックス』の名で歌い継いでほしいね」。ただ、吉田さんは、「現メンバーの残された時間のあるうち、少しでも多くの人に歌声を聴いていただきたい」と話す。

 ダークダックスに始まった、日本歌謡史におけるコーラスブームの一翼を担い、60年間走り続けたボニージャックス。だが、振り向けばダークダックスはメンバーが1人となり、デューク・エイセスも昨年解散。一抹の寂しさを覚えるが、それでも前を向き歌い続けるという。西脇さんは胸を張る。「僕らの子や孫世代である『ゴスペラーズ』や『ベイビー・ブー』、それに『モーニング娘。』や『AKB』まで、若者たちが紡ぐハーモニーには常に刺激を受けていますし、彼ら彼女らを含め日本におけるコーラスグループの系譜の最長老として活動できるのは誇らしいですね」

♪結成60周年記念公演 ボニージャックスコンサート2018〜昭和歌暦♪
 7月2日(月)午後1時半、横浜みなとみらいホール(みなとみらい線みなとみらい駅徒歩3分)小ホールで。
 正統派老舗コーラスグループ、ボニージャックスの結成60周年記念コンサート。
 予定曲:「一週間」「トロイカ」「故郷」「荒城の月」「そして葉桜のとき」「遥かな友に」ほか。
 全席指定4500円。申し込み・問い合わせはインターナショナル・カルチャー Tel.03・3402・2171

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