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  横浜・川崎版 平成24年8月号  
「3人家族」など名作ドラマがDVDに  脚本家・山田太一さん、思い出を語る

山田さんは東京・浅草生まれ。しかし戦争中に湯河原に疎開し、大船の松竹に勤務したり川崎市に居を構えたりと神奈川県との縁は深い
映画監督・木下惠介生誕100年を記念
 松竹(株)は、ことし映画監督の木下惠介の生誕100年を記念し、DVDデジタルリマスター版や記念BOX、またテレビドラマシリーズの作品を順次発売している。中でも注目は、テレビドラマの黎明期に礎を築いた「木下恵介劇場」「木下恵介アワー」から初めて4作品がDVD化されることだ。「木下組」で助監督を務めたのち、木下監督の勧めで脚本家となり、今回DVD化されるドラマ「3人家族」「二人の世界」などの脚本を手掛けた山田太一さん(78)は、「社会的な出来事から目をそらさなかった木下さんを尊敬しています」と話す。

 1964年、松竹を離れた木下監督は、活躍の場をテレビに移していた。大学を卒業後、松竹に入社した山田さんも、「木下監督のかばん持ちとして」テレビ界に足を踏み入れた。熊本県阿蘇の孤児院を舞台にしたドラマ「記念樹」(9月26日DVD発売)の撮影中、木下監督が入院する。その時ピンチヒッターとして監督の代わりに脚本を任されたのが山田さんだった。

 「松竹の時から木下さんの脚本の口述筆記を手伝っていたので、その時に書き方を教わったようなものですね。病室でぼくが書いた脚本を読みあげると、『あのシーンのあのせりふはいらない、あそこはあと2行ぐらい足すと良い』と添削される。その繰り返しによって、自分の書くものの輪郭が分かってきたように思います」と山田さんは振り返る。その後「連続ものを書いてよ」と木下監督に勧められて書いたのが、竹脇無我、栗原小巻のコンビで大ヒットとなったテレビドラマ「3人家族」(10月26日DVD発売)だ。

 「あのころは大家族ドラマが当たっていたので、あえてぼくは『3人家族』と数字で反旗を翻してみたんです(笑)。当時は片方の親がいない家族はマイナスだという考えがありましたが、そういう家族がだんだん増えてきているような実感があったので、それを反映しました」

竹脇、栗原ペアで大ヒット
 父親、兄、弟の男ばかりの3人家族と、母親、姉、妹の女ばかりの3人家族の長男と長女のじれったい恋と、2つの家族の交流を描いた「3人家族」は当時高い視聴率をたたき出した。

 その後、同じ竹脇・栗原ペアで若い夫婦の成長していく姿を描いたドラマ「二人の世界」(25日DVD発売)も、大ヒット。出演するあおい輝彦が歌った主題歌「二人の世界」を覚えている人も多いことだろう。

 9月26日には、「カルメン純情す」(1952年)「香華」(64年)をはじめ今改めて見直したい木下作品7作が初めて単品化される。なかでも、木下監督の最後の映画となった「衝動殺人 息子よ」(79年)は犯罪被害者の救済をテーマとした作品で、山田さんも強く印象に残っているという。

 「木下さんは晩年、社会のひずみを訴えるものを書こうとなさった。実現はしませんでしたが、戦争ものも撮ろうとなさっていた。社会的な出来事から目をそらさない、その気持ちはよく分かるし、尊敬しています」と話す。

 現在78歳の山田さん。「自分の年齢に驚いています」と笑う。70年代~80年代にかけては「岸辺のアルバム」「ふぞろいの林檎たち」など、常に時代の空気を敏感に感じ取った作品を世に送り出し、問題提起をしてきた。最近では介護をテーマにした本「空也上人がいた」(朝日新聞出版)を出版している。

 そんな山田さんが考える、今求められている高齢者の生き方とは?

 「おじいさん、おばあさんになってもあんまり何でも悟ったりしない方がいいと思いますね。震災のような極限状況が来ることを覚悟しながら、隙を見てくだらないことをする生き方が社会を豊かにするような気がします。それと、何についてもいっぱしの意見を言えなくてもいいと思う。何もかもひとりの人間ができるわけがないんだし、いろんな人がいていろんなことをしてこそ社会なんですから」

 穏やかに、きっぱりと答えた。

DVD-BOX「3人家族」
(C)松竹/木下惠介プロダクション

ドラマ「3人家族」より
木下惠介DVD
 映画全作を収録したDVD-BOXは全6巻。各9~10枚組、2万1000円。単品は2940円。

 「木下恵介劇場」、「木下恵介アワー」のDVD-BOXは1万9950円~。問い合わせは松竹DVD倶楽部フリーダイヤル0120・135・335

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