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令和6年10月号 |
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実家の居間から見えた高齢社会の様相(映画監督・村上浩康さん)
自宅で生涯を閉じた父の「最後の日々」を撮ったドキュメンタリー映画「あなたのおみとり」が現在、都内の映画館で上映されている。在宅を望んだ父、父と時間を共にした母、周りの支えと助け…。監督の村上浩康さん(58)は「ウチの6畳間から日本の高齢社会の問題が垣間見えた」と、自身の実感を語る。そして、「(人の)生命の終わる過程」を間近に見つめる中、「生と死は日常の中にあると、改めて感じた」。 |
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令和6年9月号 |
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“黒子”に徹し、名曲届ける(指揮者・秋山和慶さん)
今年死去した小澤征爾を兄弟子に持ち、ともにプロ・オーケストラの最前線に立ち続けた世界的名匠(マエストロ)秋山和慶さん(83)。その功績をたたえ、プロとして第一歩を踏み出した東京交響楽団の公演として、21日には「指揮者生活60周年記念」コンサートを開催。ブルックナー「交響曲第4番『ロマンティック』」と、ベルク「ヴァイオリン協奏曲『ある天使の思い出に』」の2曲を演奏する。 |
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令和6年8月号 |
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子どもの幸せ、平和とともに(特撮造形家・村瀬継蔵さん)
「ゴジラ」や「ガメラ」、「大魔神」の各シリーズをはじめ、数多くの特撮作品に関わってきた村瀬継蔵さん(88)は、現在の怪獣造形の礎を築いた“レジェンド”と称される。65年もの歩みの中、「ずっと『子どもたちに夢と幸せを』と念じてきました」。米寿で初の総監督を務めた新作映画「カミノフデ ~怪獣たちのいる島~」にも、「変わらない思いを込めています」と穏やかな笑みを見せる。終戦から間もなく79年。“戦争の記憶”をかみ締めるように言葉を継ぐ。 |
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令和6年7月号 |
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“読む落語”楽しんで!(作家・櫻庭由紀子さん)
伝統芸能や江戸町民文化を軸に執筆活動を続ける櫻庭(さくらば)由紀子さん(54)は、“読む落語”にも愛情を注ぐ。それは、明治時代に始まった「落語速記」。話し言葉を主とした高座の口演筆録で、「言文一致体」の近代文学の“生みの親”ともいわれている。櫻庭さんの新著「落語速記はいかに文学を変えたか」は速記本の誕生や「近代落語中興の祖」とされる三遊亭圓朝の事績から説き起こし、双方の境界と交差を考察した一冊だ。 |
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令和6年6月号 |
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60年で初の主役に(俳優・平泉成さん)
「シニアだけでなく若者が見ても楽しんでもらえる作品だと思います」。味わいのある風貌と語り口で親しまれている俳優の平泉成さん(80)は初の主演作「明日を綴る写真館」について、こう話す。7日から全国で上映される同作は平泉さん演じる、寂れた写真館を営む無口なベテラン写真家が、若手カメラマンと紡ぐ心温まる物語だ。ホテルマンから俳優に転じて以来、60年。 |
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令和6年5月号 |
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言葉を音の世界に解き放つ(ピアニスト・仲道郁代さん)
ピアニストの仲道郁代さん(61)は2027年の演奏活動40周年に向け、10年にわたるリサイタル・シリーズを進めている。「音楽家として自分の人生を見つめ、『今、弾いておくべき曲』を選びました」。「夢は何処(いずこ)へ」のタイトルの下、ベートーベンの“月光ソナタ”などを弾く、6月の東京公演もその一つだ。演奏では「(楽曲を思索する)言葉を音の世界に解き放つ」と言い、タイトルに込めた思いも語る。 |
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令和6年4月号 |
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「憧れの舞台」で、戦争の真実問い直す(俳優・演出家 ラサール石井さん)
劇作家・小説家の井上ひさし(1934〜2010)の「大ファン」という俳優・演出家のラサール石井さん(68)が、6日から始まるこまつ座「夢の泪(なみだ)」で主演、弁護士・伊藤菊治役を演じる。井上の生誕90年という節目に上演される同劇は、井上晩年の代表作「東京裁判三部作」の第2作。東京裁判(極東国際軍事裁判)の被告人、元外務大臣・松岡洋右の弁護士を通して、「戦争の真実」をあらためて問うている。。 |
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令和6年3月号 |
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災禍の時代を共に生きる(フリージャーナリスト・土井敏邦さん)
災禍の時代の人間を描く—。フリー・ジャーナリストの土井敏邦さん(71)によるドキュメンタリー映画「津島 —福島は語る・第二章—」が現在、都内の映画館で上映されている。東電福島第一原発事故から間もなく13年。福島県浪江町津島地区は第一原発から約30キロ離れているが、今もほぼ全域が「帰還困難区域」に指定されたままだ。パレスチナ情勢を長年取材してきた土井さんは、双方に「奪われた人間の尊厳と権利」を見る。 |
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令和6年2月号 |
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楽器「二胡」の可能性広げる(二胡奏者 ウェイウェイ・ウーさん)
聞くたびに癒やされていく悠久の音色—二胡(にこ)。そんな中国の民族楽器を演奏しロックやジャズ、クラシックなど、ジャンルにとらわれない音楽を追求しているウェイウェイ・ウー(巫 謝慧)さん(55)。33年前、二胡を抱えて中国・上海から来日して以来、日本を拠点に坂本龍一らとのコラボレーションやNHK交響楽団と共演するなど、幅広く活動している。 |
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令和6年1月号 |
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個人を通して時代を描く(劇作家・演出家 永井愛さん)
個人を通して時代を描く—。劇団「二兎(にと)社」を主宰する劇作家・演出家、永井愛さん(72)の信条だ。国歌斉唱強制や報道の自由…。代表作のテーマから「社会派」といわれるが、「私が見つめているのは『人間』です」と歯切れ良い。「社会問題の中には、人間のドラマがある」。12日から都内で上演する「パートタイマー・秋子」も喜劇でありながら、格差拡大という社会問題を背景にする。 |
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