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  横浜・川崎版 平成26年5月号  
地元が生んだ“印刷王”を研究  港北区の峯岸英雄さん

「韓国語で初めて聖書を印刷したのは福音印刷なのです。またインド、中国、フィリピンなどの国々の聖書も一手に扱い、平吉は“バイブルの村岡さん”と呼ばれました」と話す峯岸さん
「『花子とアン』と小机を応援する会」
 NHK朝の連続ドラマ「花子とアン」が好評放映中だ。同作は「赤毛のアン」の翻訳者である村岡花子の波瀾万丈な人生を基に制作されたもの。花子は甲府出身だが、本籍は横浜にある。結婚相手で印刷業を営んでいた夫・村岡儆三の本籍が横浜にあったからだ。そして花子にとって義理の父である村岡平吉は、かつては「バイブルの村岡さん」と呼ばれ、小机が生んだ印刷王であった。「平吉は現代の印刷業において非常に大きな功績を残した人です。この機会にぜひこの事実が広まり、横浜が盛り上がることを期待しています」と、平吉の研究を進める「『花子とアン』と小机を応援する会」の峯岸英雄さん(56)は話す。

 峯岸さんは、学生時代、徳冨蘆花の研究をしていた。その時、徳富の本で横浜の住所が表記された福音印刷という文字を見ることがたまにあった。「印刷所はたいてい東京なのになぜ、と不思議に思っていました」

 この福音印刷こそが村岡平吉が中区で営んでいた印刷所であった。名前の通り、福音印刷では聖書をはじめキリスト教関係の印刷物を多く手掛けていた。

 「徳冨蘆花もクリスチャンで、彼の本は作りが聖書に似たものが多い。福音印刷なら側面の天金加工などの熟練の技がいるものにも十分対応できたからでは」と峯岸さんは推測する。

 1852(嘉永5)年に橘樹(たちばな)郡小机村(現・港北区小机町)に生まれた村岡平吉は、東京へ出て印刷業の職工として修業したのち、横浜の外国人居留地にあったフランス人向けのフランス語の新聞社に入社。そこで平吉は横文字の欧文職工の腕を磨いたと思われる。

 そして、1898(明治31)年に中区山下町で福音印刷合資会社を創立。次第に事業は拡大し、銀座と神戸に支社を設けるまでになった。また、同社は国内だけでなく国外の印刷も手掛けていた。

 「というのは、福音印刷はありとあらゆる国の活字を保有していたようなのです。実は、韓国語で初めて聖書を印刷したのは福音印刷なのです。またインド、中国、フィリピンなどの国々の聖書も一手に扱い、“バイブルの村岡さん”と呼ばれました。現在も韓国のキリスト教関係者の間では平吉の評価は高いようです」と峯岸さん。インターネットでとあるページに行きつき、ハングル語が並ぶ中で「村岡平吉」の文字を見つけた時は、心が躍ったという。

 「誰もやっていないことを研究するのは楽しいですね。漱石や鴎外ではこうはいかなかったかも」と満面の笑み。「文献にはけっこう嘘が多いので、裏を取らないといけないのが大変です」と言いつつも「自分の生まれた土地の埋もれた偉人に光が当たるのはうれしい」と、楽しんでいる。

 1922(大正11)年に平吉は死去。平吉亡きあと、関東大震災で福音印刷の横浜本社は全滅する。花子の夫、儆三が社長を務める銀座支店も震災後の大火で焼けてしまう。「京浜間印刷界における最有力者の一つ」とまで言われた福音印刷は、こうして壊滅した。

 「歴史に“たら”、“れば”は禁物ですが、本当に関東大震災がなければどんなに良かっただろうと思います。おそらく今も福音印刷は営業していたのではないでしょうか。かえすがえすも残念です」

 こわもてでありながら親分肌で、クリスチャンでもあり、また横浜指路(しろ)教会(当時・横浜住吉教会)の長老に就任するなど万事において面倒見がよく、儆三の嫁の花子もかわいがり、人情に厚いところが多分にあったと想像される村岡平吉。

 花子の身近にこのような興味深い人物がいたことを頭に入れながら、ドラマを楽しんでみてはいかがだろうか。

講演会「花子とアン」のふるさと
小机が生んだ印刷王・村岡平吉

 25日(日)午後2時〜3時半、港北図書館(JR菊名駅徒歩7分)2階会議室で。
 講師は峯岸さん。参加無料。先着50人。申し込み受け付けは15日(木)午前9時半から同図書館で。Tel.045・421・1211

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