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  横浜・川崎版 平成27年12月号  
“手放す心”で平安得る  女優・小山明子さん

健康のために64歳から水泳を始めた小山さん。「いつか孫とハワイ旅行に行きたいから、それまで頑張らないとね」
夫・大島渚の「みとり」、自身の「うつ」を経て…
 ことし満80歳を迎えた女優・小山明子さん。夫で映画監督の大島渚をみとってから3年近くになる。17年にわたる介護生活や自身のうつ病で苦しんだ60代、70代を経て、「『手放す心』の大切さに気付きました。だから今はとても楽です」と充実した日々を送る。自身の“終活”も少しずつ始めている。「良い死を迎えるために今を生きたい。もしもの時のことはちゃんと決めていますが、やりたいこともまだまだあります。死や老いは避けられないことだからこそ、きちんと向き合うことが大事です」と話す。

 「今でも大島に守られている気がします。仏間の写真に毎日話し掛けていますし、亡くなったという気がしないんです」と話す小山さん。穏やかな笑顔が印象的だ。

 大島監督は1996年に脳出血で倒れた。驚異的な精神力で回復するも、01年に再び倒れ、動くことができない体になった。在宅介護をするにあたって小山さんは仕事をセーブし、献身的に夫を支えた。とはいえ同世代の活躍を耳にし、やりきれなさを感じるなど葛藤はあったという。

 「なかなか女優であることを手放すことはできませんでした。でも、じゃあ何が大事なのかといえば夫の命。1人の病人とそれを見る妻として生きればいいのだ、と次第に思えるようになりました」

 その後、転換期がやって来た。孫から誕生日に回転ずしをリクエストされた時のこと。大島家では家族の誕生日には全員で食事に行く。当然、監督も参加する。心配した長男は一流のすし店に行くべきだとこだわったが、小山さんはその時に「吹っ切れた」と振り返る。

 「私はもう世間のために生きていない、どう思われようと結構だし、私たちが楽しければそれでいいと思えるようになりました。そして、実際に行ったらとても楽しかったの。『手放す』ことができた瞬間でしたね」

 過去を手放すことで、心の平安を手に入れた。失ったものも多かったが確かな幸せに気付くこともできた。

つらい時ほどユーモアを
 17年続いた在宅介護をやりきり、「悔いは一切ありません」と話す小山さん。そして監督をみとったことで「自分はどういった最期を迎えたいのか」を真剣に考えるようになった。

 「認知症になったら施設に入れてくれてよいけれど、私がもし息子に『あなたは誰?』と聞いても、『ママ大好き』と言って手を握ってちょうだいね、と言っています。心はいつもつながっているということを忘れないでほしい」と、折に触れ家族に伝えている。延命治療はしない。形見分けも「亡くなってからもらうより、生きている時のほうがいいじゃない?」と、すでに始めている。

 最近、大島監督のファンだというイスラエルの映画監督2人と出会う機会があった。彼らは昨年、尊厳死をテーマにした映画「ハッピーエンドの選び方」を発表。日本上映に先駆け作品を見た小山さんは「胸に響きました」と、同作の“宣伝大使”を買って出た。

 「主人公の夫婦がとてもチャーミングなの。そしてお互いの意志を尊重しているところが良かった。私も『大島がその日1日幸せならそれが私の幸せ』、そう思ってずっと生きてきましたから。子どもも孫も大切だけれど、やはり家族の基盤は夫婦ですね。それから認知症の人を支える周囲の友情にもほろりとしました。老人は孤立しがちだけど、仲間は大切ですね」と絶賛。

 テーマは重いが、随所に笑えるシーンがあるのも気に入ったという。

 「大島の介護をしていた時も、つらい時ほどユーモアを忘れないようにしていました。楽しいことをつなげていく、これが良い死を迎えるためにできることだと思います」


©2014 PIE FILMS/2-TEAM PRODUCTIONS/PALLAS FILM/TWENTY TWENTY VISION.
「ハッピーエンドの選び方」  イスラエル映画
 発明好きのヨヘスケルは妻のレバーナや友人とともにエルサレムの老人ホームに暮らしている。ある日、望まぬ延命治療に苦しんでいる友人の姿を見てショックを受けたヨヘスケルはある装置を発明するのだが…。

 イスラエル映画。監督:シャロン・マイモン、タル・グラニット、出演:ゼーブ・リバッシュ、レバーナ・フィンケルシュタイン。93分。

 シネスイッチ銀座(Tel.03・3561・0707)で上映中。

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