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  法律 平成21年8月号  
売買契約を解除したい  昭島市/63歳男性

 わたしは飲食店を経営していますが、資金繰りの都合上、所有地の一部を売却することにして、分筆を済ませ買い主との間で売買契約も結びました。しかし、残金の支払日が来ても買い主は「少し待ってほしい」と言って払ってくれません。買掛金の支払いや銀行への返済もできなくて困っています。新しい買い手もいるので、売買契約を解除したいと思っています。


 土地の買い主が、売買契約で定めた残代金支払日に支払いをしないのは、契約上定めた義務を履行しないのですから、債務不履行として契約を解除できるのは当然です。

 しかし、新しい買い主に売るとなると、あらためて売買金額や代金の支払い方法などについて協議して定める必要もあります。資金繰りの事情で急いでいる場合には、期限を切って残代金の支払いと、支払いが遅れたことによる遅延損害金を付加して支払いを求めるのも一つの方法です。

 売買契約を解除する場合でも、契約書に「催告しなくても契約を解除できる」という特約があるときは別ですが、そうでない場合には相当期間を定めて残代金の支払いを催告する必要があります。その催告期間内に支払いがないときは、契約を解除することができます。この方法だと2回通知を出すことになるので、最初の通知で相当期間を定めて催告し、もしその期間内に支払いがない時は、その不払いを理由に契約を解除するとの通知を出す方法もあります。

 このような通知は、特に形式が決まっていないので、内容が分かれば足るし、その方法も口頭でも書面でもかまいません。ただ重要な事項なので、後で争いとならないためには内容証明郵便のような後日証拠となる方法がよいでしょう。

 催告期間の「相当」とは、金額にもよりますが、通常は7日間くらいおけばよいでしょう。売買代金の場合は、契約時から支払日が決められているので、買い主としては当然納得しているわけですから、長い期間は必要ないと思います。

 一方、売り主であるあなたとしては、土地の引き渡しと所有権移転登記手続きの準備をして、残代金の支払いと同時に履行ができるようにしておく必要があります。

弁護士 山下英幸
TEL:03-3508-0581

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