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  法律 平成30年3月下旬号  
婚姻費用の分担請求  立川市/49歳女性

 私は、1990年に結婚し、翌年に長男、3年後に長女を出産しました。しかし08年に、難病に指定されている「脊髄小脳変性症」となり、それ以来入退院を繰り返しています。夫とは、14年に別居するようになり、夫はそれまで支払っていた入院費も「生活が苦しくて払えない」と言って払ってくれなくなりました。私は生活保護を受けていますが、夫に対して婚姻費用の分担請求はできるでしょうか。


 請求できると考えます。

 国の難病に指定されている場合は、医療費の負担はなく、また生活費については生活保護を受けているので、あなたは最低限度の生活は維持されていると見なされるかもしれません。一般的には、相手方である夫に生活上の余裕がある場合は別として、夫も生活維持が精いっぱいであるような場合は、婚姻費用の分担請求はできないとの考えもあります。

 しかし、生活保護法第4条第2項に「民法に定める扶養義務者の扶養および他の法律に定める扶助は、すべてこの法律による保護に優先して行われるものとする」と規定されていて、私的扶養優先の原則がとられております。したがって、この原則により、あなたが生活保護受給中であっても、これに優先して婚姻費用の分担請求はできることになります。

 ただし、夫から婚姻費用の支払いを受けた場合は、その限度で生活保護の必要性が少なくなるので、生活保護費は減額されることになります。

 また、相手方である夫も生活保護費を受給しているときは注意が必要です。生活保護法の目的が、最低限度の生活を保障するものであるから、夫が婚姻費用の分担義務を負うかどうかについては、見解が微妙で分担義務が否定される余地もあります。

弁護士 山下英幸
TEL:03-3508-0581

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