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  茨城版 平成26年9月号  
自転車脚力発電アートイベント“取手蛍輪”  取手蛍輪実行委員・工藤悦子さん

昨年の最優秀作品。光の残像を残し蛍が舞うような幻想的風景を演出する電飾自転車
 秋の夕暮れ時の取手競輪場バンク脇、日が落ち照明なども極力消された中、全周約100メートルのトラックの周りを色とりどりの光が幻想的に舞う。実はすべてが自転車をこぐことで発する電気(ダイナモ発電)を元に作り出された鮮やかな光であり、それを1000人近くの観客が目を輝かせて楽しむ。名付けて「取手“蛍”輪(けいりん)」—。当日は最大で15台の自転車がLEDほかさまざまな電飾でデコレートされ出走する。「スピードの競争ではなく、芸術性や風情を審査します」とは、約10年間にわたり取手蛍輪運営の中心的役割を担ってきた工藤悦子さん(67)。実験的アートかつ地域活動からいつしか取手市の秋の風物詩の一つとなった取手蛍輪が今年も14日(日)に開催される。

“夫婦の力”で街の風物詩に発展
  取手蛍輪はもともと2004年、取手市、同市にキャンパスを置く東京芸術大学、市民有志の3者で構成された芸術による街づくり活動団体「取手アートプロジェクト」が1回限定として、競輪場近くの小学校の体育館で行ったイベント。自転車による人力発電を脚力・技術力・発想力により、いかに美しく光らせ、取手に“輝きの風情”をもたらすかを競った。

 当時は市の声掛がかりもあり、とてもにぎやかなイベントとなった。それを観客席から見ていた工藤さんの夫・勝敏さん(71)が、「1回きりで終わらせるのはもったいない」と、悦子さんと二人三脚で継続への道を模索した。

 これまでも工藤さん夫婦は飲食店を経営しながらNPO「取手ぶるく」を主宰、さびれた縁日の復活や、皆で出資して開店した駄菓子屋を通し地域ぐるみの子育て支援活動を行うなど、地域振興に熱心に取り組んできた。


実行委員会の若い仲間たちとともに。「皆と一つのものを作り上げていくのは純粋に楽しい」と工藤さん(中央)。右隣りが夫の勝敏さん
 蛍輪復活もNPO活動に取り入れ1年空いた06年、第1回目開催スタッフであった東京芸大院生の卒業論文に協力するという形でなんとか第2回目開催にこぎ着けた。会場は閉店したデパートの地下食料品売り場。新聞取材も来たものの出走わずか4チーム、観客は100人足らずとささやかなイベントだったが、「自信が付いた」と工藤さん。でもそれからが大変だった。院生も帰郷、デパートも取り壊され、何の足掛かりもなくなり苦労したと振り返る。

 その後、NPO活動の関連で取手競輪場を訪れた際、競輪場職員に助言を求めると、新聞記事を目にしたと話し、「こちらもあなた方を探していました。ぜひ協力させていただきたい」と驚きの展開。競輪場も一般市民に親しんでもらうため頭を悩ましていたところだった。以降毎年、取手競輪場に会場を無償提供してもらえるようになったばかりか、イベント当日には職員が献身的に運営を支えてくれるという。

 そして第5回目以降はNPOから切り離し実行委員会を立ち上げた。委員長には、いつの間にか夫に代わり中心を担っていた悦子さんが就任。夫以外のメンバーには、工藤さんの店に出入りし彼女を“取手の母”と慕う若い仲間たちのほか、「蛍輪を見て初めて取手に愛着を覚えた。ぜひ手伝わせてほしい」と観客からも参入者が集った。ほかにも、工藤さん夫婦のがんばりに吸い寄せられるように年々協力者が増えていった。

 その後は順調に客足を伸ばし、昨年には1000人近くを動員。工藤さんは3年ほど前に実行委員長を後進に譲ったが、まだまだ現場からは抜けられないと苦笑い。「とても大変だが、利害関係もなく、職業も年齢も違う人たちと一つのものを作り上げていくというのは純粋に楽しいんです」と目を輝かす。

 今年で取手蛍輪はついに10回目を迎える。「自転車は1台1台独自のBGMをかけ出走します。音楽と闇夜に輝く作品とのコラボをぜひ楽しんで下さい」と秋の夜のファンタジーにいざなう。

2014年取手蛍輪
 14日(日)、午後5時半〜8時半、取手競輪場(JR取手駅から送迎バスあり)で。
 脚力発電で発光させた電飾自転車が複数台出走、秋の夜の風情を競う。発想力、アート性、技術力を審査員と観客が投票で審査。
 入場無料。問い合わせは、「取手ぶるく」中川 Tel.090・8858・5141

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