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  東京版 平成22年2月下旬号  
感動や詩情 色や形に  片岡鶴太郎さん

大事な線や書、絵は左手を使う鶴太郎さん。失敗と思っても紙は変えず、墨で塗りつぶしては乾かし、筆を重ねる。「今持っている力で描き切ること。絵は結果の分からないスリリングさが魅力です」
 
   
“ご縁”大切
 楽しく真摯(しんし)に取り組むことが次の良縁を呼ぶ―。お笑いや俳優業、ボクシングなどマルチな才能を発揮する片岡鶴太郎さん(55)は「ご縁なくして今の自分はない」と断言する。「生き方を見失った」という30代後半、隣家に咲く小さな花に心が震え、絵筆を執った。初個展から15年。3月には目黒雅叙園で「桜」にちなんだ展覧会も開催する。「モチーフ(画題)と出合った時の感動や言葉にできないポエジー(詩情)を色や形で表現したい」。そんな“ご縁”に目を輝かせている。

 鋭い眼光とシャープな体形。荒川区西日暮里出身の鶴太郎さんは気さくな人柄が印象的だ。少年時代は日暮里駄菓子屋街や谷中霊園を遊び場に、「友達も多く、屈託のない少年」。寄席好きの父の影響やテレビへのあこがれから、「将来の夢は芸人。喜劇役者になりたかった」と振り返る。

 高校卒業後、声帯模写の片岡鶴八に弟子入りし、1981年、バラエティー番組の「オレたちひょうきん族」で〝マッチ(近藤真彦)〟の物まねがウケ、お茶の間の人気者に。「バンダナを巻いたシンデレラボーイだった」と多忙な日々を送るようになり、「有頂天になって遊んでは食べ、太ってきた」と鶴太郎さん。

ボクシングと役者
 転機は32歳。「喜怒哀楽を表現する、人まねにも挑戦したい」。芸人として脱皮を図りたいと悩んだ時期に、ドラマ「男女7人夏物語」の話が舞い込んだ。女性にモテないながらも〝心は二枚目〟という貞九郎役。「いい役を頂き、演じる喜びを感じた」と鶴太郎さん。その後、「バラエティーのイメージを一度リセットしたい」とボクシングに挑戦し33歳でプロライセンスを取得。「1年かけて体を絞り、精神的にも肉体的にもぜい肉を落としました」

花との“ご縁” 転機に
 後のボクシング世界王者・鬼塚勝也選手との出会いや映画初出演となる「異人たちとの夏」(88年、大林宣彦監督)の撮影もこのころ。同作で日本アカデミー賞最優秀助演男優賞などを受賞した鶴太郎さん。役者としてさまざまな役を演じる充実の30代を迎えただけに、「人生の縁が不思議と折り重なる時期だった」と感慨深げだ。

 40歳を目前に、長く続いたドラマシリーズの終了やマネジャーとして支えた鬼塚選手の引退などが重なった。「急にポツンと取り残された気分。子どものころ、友だちの親が『夕ご飯よ』と迎えに来るのに、自分1人だけ声がかからず境内に残されたような…」。夕日を見るとたまらなく涙が出て、「明日の見えない日が半年間続いた」。

 そんな寂寥(せきりょう)感から救ってくれたのは玄関外で見つけた赤いツバキだった。2月の早朝5時に生まれた〝小さなご縁〟。「こんな寒い日に、誰も見てない場所でりんと咲く。花の生き方、美しさに初めて対峙(たいじ)し、花と目が合った」。はっとさせられ、「この花を描きたい。後半生は絵を描ける人になる」と決意した。

 「毛筆で描けたら格好いい」と墨彩画を選び、独学で描き始めた鶴太郎さん。テレビ番組で絵を公開すると注目を集め、95年12月に初個展を開催。日本絵手紙協会・小池邦夫氏との絵手紙交流のほか、自身の美術館の開館など画業は本格化。今では絵画や書、焼き物など年間約100点のペースで制作を続け全国各地で巡回展も。

 画業15年の今年、目黒雅叙園では鶴太郎さんの作品が春の訪れを告げる。桜の生命力あふれる作品の数々と、きらびやかな江戸の装飾美「百段階段」との融合。「この雅(みやび)な空間には立体的な作品が必要だと思うし、着物には桜を描いた作品が多いんです。目黒川の桜も奇麗な季節ですね」

腹7分目を保つ
 鶴太郎さんにとっては書や陶芸も絵の一部だ。絵を描くことが目的ではなく、モチーフと自分が出合った時の感動を表現することにこだわりを持つ。「その感動は今まで世の中になかったもの。その新しい命を描きたい」

 感動という縁を呼ぶには精神と肉体の健康も不可欠だ。そのために鶴太郎さんは「食べ過ぎないこと」を心がけ、食事は朝昼の2食、夜はすきっ腹で寝る。「食べ過ぎた後の不快感が嫌いだし、腹7分目をキープしないと作品も“しゃべり過ぎる”。自分の絵は説明するものではなく、心のポエジーを表現するためのものだから」

変化する筆遣い
 永遠の画題にツバキを挙げ、最近は「花の王で気品が魅力」というボタンの花に興味を持つ鶴太郎さん。「15年で線も色もどんどん変わった。変わらないとおかしいし、描き上がって『なるほど』というスリリングさが絵の魅力。絵で行き詰まったときの一番の薬は描き続けることです」


「夜桜三連作 ろうけつ染め」(右)
 
片岡鶴太郎展 ~桜小路 春の宵~
 3月19日(金)~4月11日(日)、目黒雅叙園(JR目黒駅徒歩3分)内の都指定有形文化財「百段階段」で。

 絵画や陶芸、着物の絵付けなど、「桜」をテーマにした作品約50点を展示。3月22日(月・振休)には同氏によるトークショー・サイン会も開催。入場料1500円(前売り1200円)。目黒雅叙園営業部TEL03・5434・3140

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