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  東京版 平成22年10月上旬号  
神楽坂の仇討ち、講談に  山口則彦さん

講談「百姓誉仇討」を11月にネタおろし(初披露)する神田織音さん(左)と山口則彦さん。「どういう反応を(観客に)示していただけるか、わくわくしています」
62歳“作家デビュー”
 神楽坂の仇(あだ)討ちを講談に—。江戸時代、江戸っ子の話題をさらった事件を基に、神楽坂在住の山口則彦さん(62)=オフィスヤマグチ代表=が講談の台本を書き下ろした。仕事で広告のコピー(文章)を書いてきたが、講談の創作は今回が初めて。農民の子が親の無念を晴らした史実は、「すごく劇的で講談向き」と語る。“作家デビュー作”の初披露は11月2日(火)。山口さん自身が企画した講談会で、講談師の神田織音さん(38)が口演する。《武勇の一席、相勤め申し候》

 「酒上綾町(さけのうえのあやまち)」。子どものころから落語や講談が大好きという山口さんが自称する狂歌号だ。「何歳になっても遊び心を大切にしたい」。友人から「根はまじめ」と言われるが、広告制作・デザインの受注減に苦しんだ時期も“笑い”を忘れず乗り越えてきた。仕事の傍ら、神楽坂の地域活動にも携わる。落語会運営や冊子発行…。昨年秋には自ら企画した「華競女伊達(はなくらべをんなだて)講談二人会」を初開催し、テンポの良い語りに人情の機微がにじむ講談の魅力をアピールした。

 カルチャーセンターの歴史散策講座で講師を務めることも多く、ガイドブックに載らない“埋もれた歴史”も掘り起こしてきた。講談の題材にしたのは、1783(天明3)年の「天明の復讐」。農民の冨吉が下総から江戸に出て父親の仇、甚内を討った事件だ。大願成就の舞台は神楽坂にあった行元寺。珍しい「百姓の仇討ち」は江戸中の話題になり、江戸時代を代表する文人、大田南畝は事件を“暗号”で記した「隠語碑」を残している。


神楽坂の行元寺跡は現在、26階建てタワーマンションの敷地などになっている。ただ、神楽坂(写真奥)から入る旧参道は往時の道筋を残す。旧参道に立ち「冨吉が逃げる甚内を追った道では…」と山口さん
講談の要素の宝庫
 山口さんは楽しげに話す。「(冨吉の)悲嘆、成長、感涙、その後の思わぬ運命…。史実の中に講談に最適な要素が詰まっている」

 行元寺は明治後期、品川区の禿(かむろ)坂沿いに移転していたが、古文書や文献を調べ事件の実像に迫った。『定年時代』の連載記事「坂のある街」(禿坂・2009年3月上旬号)で「隠語碑が現存していることも知った」。行元寺住職の印南渓峻さん(61)からも話を聞き、「往時の人が躍動感を持って現代によみがえった感覚を持てた」と言う。  今年6月、約1万字に及ぶ台本を3日足らずで書き上げた。落語や小話を人前で演じることもある山口さんは「そのおかげか、言い回しやリズムには、それほど悩まずにすんだ」と振り返る。25〜30分間の一席は、題して「百姓誉(ほまれの)仇討」。「講釈師、見てきたようなうそをつき」という言葉があるが、「史実にかなり忠実。そういう意味では良心的かな」と笑う。とはいえ随所に面白さ、痛快さが際立つ脚色も。ヒロインのかわいらしさ、剣の師のエピソード…。「最後の決戦の場面も手に汗握るよう、ひとひねりした」

織音の“十八番”に
 口演は昨年秋の講談二人会に出演した織音さんに持ち掛けた。来年春、講談協会の真打ちに昇進する織音さんを「若手随一の表現力の持ち主」と評価する。「殺伐とした印象を与えず、爽快(そうかい)感を出してくれるはず」。一方、織音さんは「台本の完成度の高さと面白さに驚いた」と話す。師匠、神田香織のオリジナル作品「はだしのゲン」のように、自分の持ち味が生きるネタを求めているとあって、「ネタおろし(初披露)を成功させ、何年か後に“織音の十八番”と思っていただければ…」。

 神楽坂は明治後期、寄席5軒を数えたという“芸どころ”だが、山口さんは「実は神楽坂を舞台にした落語や講談はほとんどなかった」と指摘する。和のたたずまいを残す街が気に入り引っ越してきてから32年。「神楽坂にふさわしい話を作りたいという思いは以前からあった」と明かす。明治の寄席の一つは講談の「鶴扇亭」だっただけに、「講談が神楽坂に根付き、(講談の)張り扇の音が聞こえてくる日を待ちたい」。

 山口さんの夢はさらに広がる。「わたしの講談が全国で演じられるようになれば…」。62歳の“新人作家”は、2作目の構想も練っている。

華競女伊達講談二人会
 11月2日(火)午後7時開演、毘沙門天善国寺(JR飯田橋駅徒歩5分)書院で。
  女性講談師の神田織音と神田きらりが2席ずつの演目に火花を散らす。
  前売り2000円。予約・問い合わせはオフィスヤマグチTEL.03・3269・8030、ファクス03・5225・0509

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