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  東京版 平成23年5月下旬号  
心通う人と心動く芝居を  女優/佐藤オリエさん

演出家の国籍、知名度、年齢などは「全く気にしない」と佐藤オリエさん。「ノイゼス オフ」演出の千葉哲也は20歳以上も年下だが、「共演した時、彼の発想の良さに感心した。彼なら間違いない」
 映画「続・男はつらいよ」のマドンナ役から40年余り—。女優の佐藤オリエさん(68)は現在、活動の場を舞台に絞る。それも多くは「ちょっとした息遣いも演技になる」という小劇場。栄誉や収入にとらわれず、「心が通う人と、心が動く仕事をしてきた」と話す。「50(歳)辺りで役者として花開いた気がする」。6月には自ら「(出演は)珍しい」と語る喜劇に挑む。“舞台裏”の舞台「ノイゼス オフ」。日本でもたびたび上演されてきた翻訳劇だが、「これを“決定版”といわせたい」。

亡き父に感謝
 「50(歳)で“本物”といわれる役者になれ」。女優になる決心を告げた10代のオリエさんが、父親から言われた一言だ。父親は現代具象彫刻の第一人者で、ことし3月30日、98歳で亡くなった佐藤忠良(ちゅうりょう)。忠良自身、代表作の多くを50代以降に残している。名声を確立する以前の忠良を見て育ったオリエさんは話す。「どれだけ(自分の仕事に)打ち込んできたか、そうしたところから人と人との差が生まれるのでは…」。芝居を語る口調はテンポ良いが、父親に話が及ぶと、少し声を詰まらせる。「私のモデルはそこ(父)にある。『ありがとう』と言いたいです」

演技の妙味、小劇場で
 世田谷区に自宅兼アトリエを構えた忠良に連れられ、幼い頃から舞台や映画を見たオリエさん。高校卒業後、劇団俳優座に入り、1965(昭和40)年に初舞台を踏んだ。映像では青春ドラマ「若者たち」(66年・フジテレビ)で注目され、映画「続・男はつらいよ」(69年)では、渥美清や東野英治郎らから演技力を評価された。

 ただ、忠良から「10年間は芝居で稼ごうと思うな」とも言われたオリエさん。舞台主演の際は映像の仕事を断ち、徹底した役作りに努めてきた。76年の俳優座退団後は、「大変でも“やりたい”と思える仕事だけをやってきた」。出演作は決して多くない。しかし稽古期間が長く上演期間の短い小劇場公演でも、作品や演出家に魅力を感じれば出演依頼を受けてきた。

父の言葉を“証明”
 代表例はロバート・アラン・アッカーマン、デビッド・ルボーという外国人演出家2人が、それぞれ日本で手掛けた舞台だ。90年代はアッカーマン演出の「薔薇の花束の秘密」(プイグ)、ルボー演出の「テレーズ・ラカン」(ゾラ)などで、各種演劇賞に次々輝いた。「努力を怠らなければ50代には良い仕事ができる」という父親の言葉を証明したかのような栄誉。ただ、賞を自己評価の基準にしないオリエさんは話す。「彼らとは表現者として感性を刺激し合えた。それが何よりもうれしい」

 多くの人に「意外」と言われる心境を明かす。「大劇場では緊張しない」。緊張するのは客席との距離が近い小劇場だ。息遣い、目配せ、筋肉の動き…。「微細な点も見られてしまう」

 しかし「役者の妙味」を感じるのも小劇場だ。喜劇でもスタッフや共演者をうならせた“伝説”を持つ。「(客席の)せきを止めてみたい」と言って舞台に立ったオリエさん。細やかな心理描写を、観客は息をのんで見守った。「後で笑いを巻き起こす伏線です」

 「今度も(客席を)どっと沸かせたい」。“おしゃれな小劇場”「あうるすぽっと」(豊島区)での上演を控えた「ノイゼス オフ」は、ある劇団の舞台稽古から千秋楽までを描いた喜劇だ。稽古不足、極度の疲労、男女の誤解…。劇中の役者やスタッフは混乱の極みの中、涙ぐましい奮闘を続ける。劇中劇を織り交ぜる内容は少し複雑だが、「そこを理屈抜きで楽しませるのが、本物の演出家と役者の役目」。演出の千葉哲也を高く評価するだけに、「彼らとなら“決定版”にできる」とほほ笑む。

引き際は早め?
 オリエさんは「年を重ねて良くなることは、あまりない」と苦笑する。「体力や暗記力は落ちてくる。それは恐怖です」。その思いが強いためか、「稽古に入った後は(私生活でも)電話にも出ない。芝居のことだけを考える」と言い切る。自らの引退時期に触れ、「そういう頑張りができなくなった時。決断は早めにしたい」と話す。それだけに「心が通う人と、心が動く仕事を」という信条は「若い頃以上に強くなっている」。だが、表情には充実感がにじむ。「スタッフや共演者のエネルギーが今度もすごい。その中で芝居を練り上げていくのは、大変だけど楽しい」


千葉 哲也
「NOISES OFF」(ノイゼス オフ)
 6月9日(木)〜26日(日)、あうるすぽっと(地下鉄東池袋駅直結)で。全20回公演。
 作:マイケル・フレイン、演出:千葉哲也、出演:佐藤オリエ、千葉哲也、小島聖、藤木孝ほか。
 全席指定5900円。上演時間などは問い合わせを。チケットスペース TEL.03・3234・9999

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