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  東京版 平成27年10月下旬号  
話芸を生かす“声優の舞台”  声優・羽佐間道夫さん

「昭和の名人」を知る羽佐間さんは分野を問わず「新しい才能」にも目を向ける。ことし夏、芥川賞を受賞した又吉直樹に早くから着目。太宰治の小説の舞台化を考え、台本執筆を持ち掛けたという。「交渉が本格化する前に、彼が“時の人”になっちゃった」。苦笑しながら「実現は難しくなったかも」
11月、無声映画の「口演」
 洋画や海外ドラマの吹き替え7千本以上—。「声優の大御所」といわれる羽佐間(はざま)道夫さん(82)は「声優ならではの“舞台”を見せしたい」と話す。初めは舞台俳優だったが、やがて声優に転身。落語や浄瑠璃などの伝統芸能に学び、自身の話芸を磨き上げた。無声映画にせりふを付ける「声優口演」は自らの企画。11月の“舞台”を前に気持ちは高ぶる。「古い映画が日本の話芸で、新しいエンターテインメントとしてよみがえります」

 落語の大名人・古今亭志ん生と桂文楽、映画「ロッキー」のシルベスター・スタローン…。インタビュー中、羽佐間さんは笑顔で口まねを交える。「僕の得手は、軽くてノリの良い志ん生のようなタイプ」。野太い声が印象的な「ロッキー」の収録前は、海に向かって浄瑠璃を語り、わざと声を枯らせた。俳優を「絵師」に例えた上で、声優を「塗り絵師」と言い表す。「普通の役者と違い、前もって映像という“形”を決められている。あとは“形”にどんな“色”を付けるかです」

 “江戸っ子”の羽佐間さんは舞台芸術学院(豊島区)を卒業後、新劇の俳優に。収入が少なかったこともあり、20歳過ぎからラジオドラマにも出演した。「始めるまではアルバイト感覚。でも、たちまち言葉でイメージをつくる面白さに引き付けられた」。当時は、日本語吹き替えによる洋画のテレビ放映が始まった1950年代。吹き替えの依頼が増え、「舞台に後ろ髪を引かれながらも、声優が本業になった」と回想する。「とはいえ、声優が職業として確立していない時代。(出演料は)安くてねえ(笑)」。長年、声優の地位向上に努めてきただけに、声優が人気の職業になった現在を感慨深く見つめる。「まさに隔世の感があります」

日本の文化背負い、洋画を紹介
 「五つの銅貨」のダニー・ケイ、「ピンク・パンサー」のピーター・セラーズ、「アニー・ホール」のウディ・アレン…。“はまり役”は枚挙にいとまがない。連続テレビドラマでは「コンバット!」や「俺がハマーだ!」。コミカルな役、ヒーロー、悪役…。あらゆる役柄をこなす芸域の広さから「困った時の羽佐間」とも呼ばれた。

 「話芸は全て、自分で試行錯誤しながら編み出した」と言う。「あえて師といえば、日本の伝統芸能の名人たち」。小さいころから志ん生、文楽らの高座を目にし、声優になってからは浄瑠璃を習った。人間国宝の竹本越路大夫(人形浄瑠璃文楽)からは「語りの“間”の金言を授かった」と力を込める。「演じる側の間ではなく、見る人・聞く人の呼吸を感じ、その間を見極めるのです」。浪曲や講談からも多くを吸収した羽佐間さんは明快だ。「吹き替えは日本の文化を背負いながら、海外の作品の良さを引き出す仕事」。後進の声優や映画ファンからは、「吹き替えで洋画の魅力を膨らませた功労者」として、真っ先にその名を挙げられる。

 無声映画にも詳しく「身体の表現力が『すごい』とうなる作品は多い」。活動弁士の話術にも感心する一方、10年余り前、声優らしいひらめきを得た。「せりふを(映像の)口の動きに合わせたら、ずっと面白くなる」。声優仲間の野沢雅子と共に口演を始め、回を重ねる中、反響を広げた。「何度でもやりたいのは、やはり世界の三大喜劇王。チャールズ・チャプリンとハロルド・ロイド、バスター・キートンです」。11月の口演にはロイドとキートンの名作を選んだ。「声優の技術が生きれば爆笑必至」。アニメ番組で人気の声優も日替わりで出演する。「この数年、子どもは好きな声優を見にやって来る。高齢の人にとっては、孫に昔の映画を語って聞かせる最高の機会」

「声優文化伝える」
 羽佐間さんは自身もアニメの収録に臨む中、「(声優の)仕事の変質が気になっている」と明かす。「今は個々での録音が多く、後で調整もできる。心に響くせりふは、声優同士の駆け引きから生まれるのに…」。若手への苦言もいとわない。「せりふではなく、単なる“音”と感じる時もある。(機器の)技術にもたれると、人間の技は衰える」。声優口演に単なるエンターテインメントを超えた意義を見いだす。「観客を前にしたライブは、声優が話芸を磨く最上の場」。舞台出身の声優が少なくなった今、今回の口演でも自らステージに立つ。「日本の声優文化を新しい世代に伝えていく。そんな思いも込めて演じたい」


ハロルド・ロイド ©マツダ映画
「声優口演 SPECIAL」
 11月7日(土)、8日(日)、有楽町よみうりホール(JR有楽町駅すぐ)で。7日は午後3時開演と同6時半開演の2回。8日は同1時開演と同4時半開演の2回。

 口演作品は両日とも「ロイドの巨人征服」(1924年・アメリカ)と「キートンの化物屋敷」(21年・同)。声優トークショーなども。

 企画・総合プロデューサー:羽佐間道夫、上演台本:福田雄一、伊福部崇、出演:羽佐間道夫(両日)、野沢雅子(同)、浪川大輔(7日)、山寺宏一(同)、若本規夫(8日)、堀内賢雄(同)ほか。演奏:ポカスカジャン(ワハハ本舗)。

 全席指定S席5500円、A席4500円。チケットスペース Tel03・3234・9999

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