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  東京版 平成30年2月下旬号  
自作を「クァルテット」で  作曲家・ピアニストの加古隆さん

加古さんは自作しか演奏しないピアニスト。「コンサートでは、今秋公開予定の映画『散り椿』(監督:木村大作、主演:岡田准一)のテーマ曲を公開に先立って演奏します」
3月4日にコンサート開催
 「パリは燃えているか」など数々の名曲で知られる作曲家・ピアニストの加古隆さん(71)。日本人の心情に訴える叙情的な曲調が特徴で、その透明感ある音色から「ピアノの詩人」との異名を持つ。その加古さんが“完璧、かつユニーク”と自負するピアノ四重奏団「加古隆クァルテット」が3月4日、サントリーホールで「加古隆コンサート2018『クァルテット・ベスト』」を開催する。「年を重ねるごと、曲に込めた思いを伝える気持ちは強くなっています」と成熟した“詩人”の音楽を奏でる。

 今回のコンサートでは「私が大切にしてきた曲ばかりを集めました」と加古さん。映画「阿弥陀堂だより」や「博士の愛した数式」など数々の映画祭で受賞した曲や、NHKスペシャル「映像の世紀」テーマ曲「パリは燃えているか」、同じくNHK「にんげんドキュメント」テーマ曲「黄昏のワルツ」など自作の代表曲を網羅している。

 「クラシック編成による、最小限の人数で最大限の音が表現できるグループ」というコンセプトで結成された「加古隆クァルテット」。メンバーはピアノの加古さんのほかは、バイオリンの相川麻里子、ビオラの南かおり、チェロの植木昭雄。いずれもソリストとしても活動する演奏家で、「ジャズをヒントに編成した」と言う。また、ステージの左右両端にビオラとバイオリンを弾く女性2人を置くなど、プレーヤーの配置にも気を配る。

 加古さんは「ピアノのソロ演奏はライフワーク」と位置付けてきた。にもかかわらず2010年に「クァルテット」を結成したのは「自作の曲を演奏する機会をより多く持ちたかったから」と話す。

「語り掛けるように弾く」
 「私の作品の中にはピアノソロには向かない、オーケストラ的発想で書いた曲がたくさんあります。ピアノソロのコンサートでは“お蔵入り”になっていたような曲を観客に聴いてもらいたいと考えてグループ活動を始めました」と話す。  「今に残る名曲は、その演奏を生で聴いた人によって育てられてきた」と考える加古さん。「曲は、1回でも多くライブで聴いてもらうことが大切」と話す。今では、生涯のテーマに「クァルテット」での活動も加わった。

 「音楽と無関係な普通の家庭に生まれた」と言う加古さんだが、これまで人生の過程で出合った音楽に強い影響を受け、音楽家として今日の地位を築いた。その音楽の根幹を成しているのはクラシック音楽と現代音楽、それにジャズだ。最初の音楽との出合いは小学校入学のころ、初めてベートーベンの交響曲第5番「運命」(指揮:トスカニーニ)を聴いたとき。以来、クラシック音楽に目覚め、熱心にレコードを聴くようになる。音楽的才能を見抜いた担任教師の強いすすめで7歳ごろからピアノを学び、音楽家としての道を歩み始める。中学生ではストラビンスキーの3大バレエ音楽「火の鳥」「ペトルーシュカ」「春の祭典」を聴いたことで現代音楽に引かれ、高校生になると「アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ」のコンサートに行き、「最初の一音を聴いたときに体がしびれるほどの衝撃を受けた」。そんな音楽遍歴を振り返って、「10代のころ夢中になった音楽が、今の自分の財産になっている」と認める。

 65年に東京藝術大学音楽学部作曲科に入学、同大学院修了後の71年にフランス政府給費留学生として渡仏。現代音楽の巨匠オリビエ・メシアンに師事するが、当時のパリはフリー・ジャズ全盛。「作曲と演奏が瞬時に進行する即興音楽の世界」に触発され、73年にパリでフリー・ジャズのピアニストとしてプロ・デビューする。自分のグループ「TOK」を結成し初のアルバムを出すなど、フリー・ジャズの世界で活躍。このほか、代役でピアノのソロ演奏も体験した。

映像音楽で脚光
 80年から日本で活動するようになった加古さんは自作によるピアノ・ソロ・コンサートを開始。一方で、作曲家としてピアノ曲やオーケストラ曲のほかに映画音楽、ミュージカル…と精力的に作品を発表。85年にウイスキーのテレビコマーシャルで流れた「ポエジー」の大ヒットを機に日本で名前が広まっていく。そして、95年に放送されたNHKスペシャル「映像の世紀」などNHKのドキュメンタリー番組で音楽を担当し大きな反響を呼ぶ。また、02年公開の映画「阿弥陀堂だより」では日本アカデミー賞優秀音楽賞を受賞するなど、映像音楽の世界で「加古隆」の名前をとどろかせた。

 そんな加古さんも昨年、古希(こき)を迎えたが「年を取ることは失っていくことばかりではありません。いいこともあります」と話す。その一つが音楽の思いを伝えようと、「もっと聴衆に語り掛けるように弾いてみたり、立ち位置を変えたりしながら演奏している」ことだという。若いころの演奏を今、CDなどで聴くと「なぜ、こんなに速くピアノを弾いていたのか、と思うときがある」と苦笑い。「テンポや表現の仕方、リズムは年を取ると変わってきますが、自分の音楽の本質は変わらない。これは大事なことです。これからも焦らず、さらに成熟していきたい」と話し、トレードマークの帽子のつばに手を触れた。


©Yuji Hori
♪加古隆クァルテット
「加古隆コンサート2018『クァルテット・ベスト』映画音楽セレクション」♪

 3月4日(日)午後2時、サントリーホール(地下鉄六本木一丁目駅徒歩5分)大ホールで。
 出演は加古隆クァルテット。全席指定S席7000円。キョードー東京Tel.0570・550・799

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