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  東京版 令和2年5月下旬号  
「感謝」を忘れず 生涯現役目指す  歌手・菅原洋一さん

新型コロナウイルスの影響で、日本では多くのコンサートが中止・延期となっている。「多くの人が家でもんもんと不安を抱えて閉じこもっていますが、こんなときこそ歌の力が必要なのではないでしょうか」と菅原さん。困難な条件でも、誰もが安心できる舞台が整えられるならば、ステージに立ちたいと語る
6月25日、「親子コンサート」で息子と共演
 時代の流れに乗り、ファンや周りの皆さまのおかげでここまで来ることができました」—。タンゴ、歌謡曲、叙情歌、唱歌など、デビュー60年を超えた今も名曲の数々を歌い継ぎ、さらに円熟味を増した温かい歌声で観客を魅了する歌手の菅原洋一さん(86)。6月25日には、医療の現場でサウンドセラピーの可能性を探りながら作業療法士として活躍する息子・英介さんとの親子コンサートを開催する。「感謝の心を忘れずに生涯現役を目指し、歌っていきたいですね。当日は声質の似ている父子ならではのハーモニーを楽しんでください」

 息子・英介さんはピアニスト、作曲家としても活動。菅原さんの喜寿(77歳)を前に贈った曲が、「ビューティフルメモリー」(2010年・作詞:なかにし礼)として菅原さんのヒット曲の一つとなっている。そんな親子が共にステージ立つようになったのは5年ほど前。自宅でふと一緒に歌ったのを気まぐれで録音したのだが、聞いてみると自分と息子どっちが歌っているか分からないほど似ている。「二人の自分が歌っているみたい」と楽しく感じたのがきっかけだという。

 「兄弟姉妹ではなく、父と息子のデュエットは珍しいのではないでしょうか。ステージでは過去のヒット曲のほか、さまざまなジャンルで耳なじみのある数々の名曲を歌いますので、お客さんと一緒に楽しみたいですね」

B面曲が大ヒット
 菅原さんは1933年、兵庫県加古川市で出生。幼少時から音楽好きで、特にタンゴの旋律に魅せられた。「タンゴはセンチメンタルで、ロマンスです。独特のリズムも心地よくて好きですね」。ちなみにタンゴはスペイン語歌唱と切っても切れないといわれているが、聞く人の心により深く伝わるよう、すてきな訳詞がある場合、菅原さんは極力日本語で歌うと語る。「客席の皆さんに向かって問い掛けて歌うのが僕のモットー。その歌がお客さんの人生にとって、彩りになったり慰めになれば最高ですね」

 上京して国立(くにたち)音楽大学を卒業後、音楽喫茶で歌っていたところをタンゴバンド「早川真平とオルケスタ・ティピカ東京」にスカウトされ歌手デビュー。「好きなことを職業にできてうれしかったですが、田舎に帰るたび父から『紅白にはいつ出るんだ』と聞かれ閉口していました(笑)」

 タンゴ以外も歌いたいと数年で同バンドから独立しレコードデビューを飾るが、ヒット曲に恵まれずしばらく不遇をかこつ。65年、「これが最後かも…」と出したのが、洋楽をカバーした「恋心」(A面)、「知りたくないの」(B面)のレコード。訳詞・作詞を担当したのは若き日のなかにし礼だった。「当時、共に駆け出し。文学者志望だったというなかにしさんの詞は素晴らしかったが、僕としてはリズムに乗せるのが難しくてね。なかにしさんとぶつかりながらレコーディングしました(笑)」

 そのB面曲が口コミで徐々に広まり、2年後に80万枚を超える大ヒットを記録。菅原さんはスターダムにのし上がり、同年にNHK紅白歌合戦のステージに立つと、以後22年間連続出場を果たす。「初出場時は、『やっと親孝行ができる…』とホッとしました」

 そして68年「誰もいない」で日本レコード大賞歌唱賞を受賞し、70年には「今日でお別れ」で同大賞を獲得。「歌を“語る”歌手」としてその名を歌謡界の歴史に刻んだ。さらに歌番組のみならず料理番組の司会も担当するなど、お茶の間のおなじみの顔となり、当時は家に帰れないほどの忙しさだったと話す。「長女と英介が生まれていましたが、たまたま昼まで家にいて仕事に出掛けようとすると、『また来てね』なんて言われました(笑)。テレビでよく見るおじさんが遊びに来たと思われたのでしょう」

大手術後、「死」意識
 現在は米寿を間近にし、歌手活動は全盛時より落ち着いたが、今もCDをリリースし、依頼があればステージに上がる。「何年も歌ってきた歌だったとしても、飽きることはありませんね。その都度、会場の立地、お客さん、演奏者、そして歌い手が共に舞台をつくり上げていると考えていますので、同じメロディー、同じ歌詞でも、同じ歌は一つとしてないと思っています」

 3年ほど前、胆のうの摘出手術を行ったという菅原さん。九死に一生を得たが、近ごろは自然の摂理や死について、よく考えると語る。「死を意味する“仏(ほとけ)”。死の瞬間は苦しいが、その硬直の時間が過ぎれば体も魂も“ほどけ”、安らぎが訪れるのでは…なんて考えています(笑)」

 幼少時は体が弱く、いつ亡くなってもおかしくないと思われていたという。「歌と出合い、腹式呼吸をすることで、ここまで生きることができたのではないでしょうか。私は歌によって生かされています」

♪菅原洋一・英介〜親子コンサート〜
 6月25日(木)午後2時、練馬文化センター(西武線練馬駅徒歩1分)小ホールで。

 予定曲:「知りたくないの」「今日でお別れ」「ビューティフルメモリー」「テネシーワルツ」「思い出のグリーン・グラス」ほか。演奏:大貫祐一郎(ピアノ)、渡邉雅弦(チェロ)、坂上領(フルート)。

 全席指定5000円。問い合わせはインターナショナル・カルチャー Tel.03・3402・2171

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